高良鉄美議員、子どもの事例集について、2021年3月16日参議院法務委員会

https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=120415206X00220210316

20第4回国会 参議院 法務委員会 第2号 令和3年3月16日

153 高良鉄美
発言URLを表示
○高良鉄美君 是非、今大臣のお言葉の大事な命を預かっていると、非常に印象に残ります。やはりこの問題というのは適正な、まあいろんな意味で適正という言葉が使われますけれども、しっかりとその内容を、本当に適正なのかどうかということも含めて是非大臣の今後にまた期待をしたいと思います。
 今度は、実は共同親権の方に、もう一つあったんですけれども、共同親権のちょっとお話、今日幾つか出ておりますけれども、選択的夫婦別姓が認められないというものとのつながりがあって、そのために事実婚をしている夫婦の子供が単独親権になっているという、まあそう多くはない、ある程度の数がいる問題というのが指摘してきましたけれども、夫婦が共に子供を養育しているのに事実婚というだけで単独親権というのは、また子供の最善の利益と言えないというような問題があるんじゃないかと。
 それで、離婚後の子供の共同親権について、この法務省の、今日も紹介がありました、未成年期に父母の離婚を経験した子の養育に関する実態についての調査・分析業務報告書、これを読みましたけれども、なかなか見事なもので、私も分からず、子供がこういうふうに考えていたのかなということを思い出したりしながら、多くの示唆がありました。やっぱり子供の利益というのは、そういうようなアンケートとかそこの中に素直に表れるんじゃないかと思いますけれども、今、この共同親権、単独親権について賛否両論、あるいはもうぶつかり合うような意見もありますけれども、それぞれやっぱり共同親権でもこういうようなケースがいろいろあると、あるいは単独親権の場合でもこんな問題がある、あるいはこういうところで共同親権では駄目なんだとか、いろいろあると思いますので、その辺の場合、事例集などが今度個別にあったらお互いに理解が広がるんじゃないかなと。こんな事例では、なるほどねと、だから共同親権を求めているんだなとか、そういうこともあるんじゃないかなと思いますけれども。
 この辺は、事例で、先ほど幾つかの川合委員の方からも事例というのがありましたけれども、こういう事例を出していくというのは大事じゃないかなと思いますが、事例集などはいかがでしょうか、御検討は。
154 上川陽子
発言URLを表示
○国務大臣(上川陽子君) 御指摘のとおり、父母の離婚を経験した子供が置かれる状況につきましては様々であるというふうに受け止めております。誰一人取り残さないためにも、子供の目線に立って父母の離婚に伴う子の養育の問題ということをしっかりと検討する必要があるという、そうしたことで今般も法制審議会に諮問をしたところでございます。
 離婚等の際に子供がどのような状況に置かれていたのか、また子供の成長に父母の離婚等がどのような影響を与えていたのか、その実態を把握するということは極めて重要なことであるというふうに思いまして、今般、法務省といたしましては、初めてでございますが、未成年期に父母の離婚等を経験した子供の実態に関する調査を行わせていただきました。
 その結果を見ますと、やはりこれまで、ある意味では目の前に、いろんな声は聞いておりましたけれども、こうした様々な影響をいろんな場面で及ぼしているということについて明らかになってきたということでございますが、その内容とか程度につきましては子供の置かれた状況によりまして相当な幅があるというのも事実だなと思っているところでございます。
 したがいまして、今委員、事例集という話がございましたけれども、こうした状況に置かれた子供たちの具体的なケース、これにつきまして収集するための更なる調査ということにつきましては、大変検討すべき課題であるし、またそこから知見もしっかりと学ばせていただく必要があるのではないかというふうに考えておりますので、しっかりと検討を行って対応してまいりたいというふうに考えております。

3年前