https://note.com/20130919/n/n613785d7de91
雷鳥風月
2021/03/05 23:45
令和3年3月5日大阪府議会本会議
https://www.youtube.com/watch?v=WS3DKDshRlA&t=1s
池下 卓 議員
大阪維新の会、府議会議員団の池下卓です。次に別居、離婚後の子どもの養育の在り方、特に面会交流について伺いたいと思います。これまでも大阪府議会や国の方でも多くの議論が交わされてきたところです。改めて現在の状況を確認します。政府統計の人口動態調査によると全国の離婚件数は、ここ数年約21万件前後で推移しており、親が離婚した未成年の数も約21万人前後で推移しています。厚生労働省の調査によりますと、離婚後子どもと離れて暮らす親、所謂別居親との交流が出来なくなるケースが約7割であり、親が離婚した未成年者のここから単純計算すると、別居親との交流を断たれてしまう未成年の子どもが毎年新たに15万人ずつ増え続けていることになります。こうした事は子どもが別居親親族との交流を断たれ、愛情が受けられなくなるばかりでなく、養育費の負担が片方の親に重くのしかかる事になり、虐待や貧困などの要因になってしまっていることも問題です。このような親子を引き離す行為について、2011年4月19日の衆議院法務委員会において、石井厚生労働大臣官房審議官が面会交流について、家庭裁判所の履行勧告や、間接強制を何回も無視したりと、酷いケースについては児童虐待防止法の虐待事案にあがり得ると御答弁をしており、子どもにとって面会交流が大切であるという事を言われています。それにも関わらず、まだまだこの面会交流についての対策が進んでいません。子どもと離れて暮らす親が、子どもへの虐待等がある場合は当然除きますが、子どもに一番接する事の多い教育機関が、こうした事を理解し、子どもの引き離しに協力しないと言う強い姿勢を保護者に示すとともに、婚姻関係に関係なく両親が共同で養育していくことの重要性を説いていくべきだと考えております。令和元年9月の教育常任委員会においても、我が会派の西田議員から市町村の教育委員会に指導を行うべきと言う趣旨の質問があり、研修周知を行い、より一層徹底すると言う答弁がありました。私はこの事案についても、しっかりとPDCAサイクルをもって状況を確認し、前に進める事が必要であると感じています。現在の状況と今後の展開、さらに教育関係者だけでなく、当事者となりうる保護者等にも周知、理解してもらう事が必要であると考えますが、教育 長にうかがいます。
酒井 隆行 教育長
学校において、教職員が保護者から子どもへの面会の相談などを受ける場合は御座います。子どもの最善の利益のために、教職員が面会交流の制度を理解をし、対応する事が重要でありまして、府教育長といたしましては、平成30年度より毎年市町村に資料を配布して教職員への周知に取り組んでおりまして、今後も継続をして参ります。また市町村教育委員会には、子どもの気持ちに寄り添いながら、面会を希望する別居親、同居親、この双方に対しまして、必要に応じて制度についての情報提供を行うと言う事とともに、学校で一方的に判断をせずに関係機関などに繋ぐことで適切な対応がなされるように、指導助言を行ってまいります。
池下 卓 議員
今、ご答弁いただいたんですけれども、ちょっと未だ納得がいかない点があります。特に先ほど私が申し上げましたPDCAサイクルに基づいてしっかりと進めてくださいねと言う点なんですけれども、ちょっと納得いかない点がありますので、是非後程知事にお伺いをしたいと思います。
次に令和二年の健康福祉常任委員会の答弁で大阪府子ども総合計画後期計画において、新たに共同養育に養育費確保の支援とあわせて面会交流の促進を位置づけていると言うご答弁がありました。面会交流についても一つの項目として目標を設定すると言う事であります。そこで大阪府として、その目標を達成するために市町村や外郭団体に丸投げするだけでなく、大阪府が主体となって、子どもの人権を守る政策を行っていくべきだと考えています。 大阪府では大阪府立母子父子福祉センターにて、面会交流の事業を行っていると聞いております。パネルをご覧ください。相談件数は平成27年では19件、平成28年は17件、平成29年では13件、30年度では15件、令和元年度では6件と言う具合に年々減少をしています。面会交流事業を行っていると言われる大阪府立母子父子福祉センターのホームページでは、一人親家庭のお母さん、お父さんはどうか一人で悩まないでと。また別のページですが、こんな時に利用できますと言う記載があります。母子父子家庭の一時的なケガや病気の相談、母子父子家庭の自立促進などの相談と言うのは記載されております。ただ面会交流の事業は子どもと離れて暮らす別居親がなんとか子どもと会いたい、そうした切なる思いの方々が相談に来られるわけです。しかしセンターのホームページで記載されている対象者には、別居親と言うものが対象になっておりません。これでは面会交流の相談も増えるはずもなく、併せて国では令和3年度から、離婚前後親支援事業が拡充されると言う具合に聞いております。面会交流は離婚時にお互いが理解し、約束を交わしていると言う事が重要です。別居や離婚前からでも、面会交流について、しっかりと相談体制の構築、及び周知を行い、面会交流が広く行われる取り組みを進めていくべきと考えますが、福祉部長に伺います。
松本 正光福祉部長
面会交流は子どもが健やかに成長していく上で非常に大切であり、個別の事情に配慮しつつ、子どもの利益を最も優先して、進めて行かなければならないものと認識をいたしております。大阪府では昨年度策定した第4次大阪府一人親家庭等自立促進計画の中で面会交流に向けた支援を重点施策として位置づけ、府立母子父子福祉センターにおける相談日を週2日から週6日に拡充するなど、相談体制の充実に努めているところで御座います。議員お示しのセンターのホームページについては、子どもと同居していない親が気軽に相談できると言うこどなどもわかるように面会交流に関する内容を充実させるとともに、国のモデル事業についても、来年度は同事業を活用した親支援講座を実施する予定としております。また市町村に対し同事業の活用について周知するなど、今後とも面会交流についての理解促進や相談しやすい環境づくりに努めて参ります。
池下 卓 議員
部長是非オンラインの動画教材の活用をしながら、理解促進に努めていただきますよう、お願いします。それでは知事に伺います。先ほど教育長に対し、PDCAサイクルをもって取り組むべきだと質問致しましたが、是非お答えいただきたいと思います。また、ここは子ども最優先の観点から、知事が陣頭指揮をとっていただきまして、誰一人取り残さないといった世界標準にそった政策を実現していただきたく思いますが、知事のご所見を伺います。
吉村 洋文 知事
面会交流についてはですね、この日本の親権の制度であったり、養育制度、非常に関係している部分が多くてですね、やはり問題が多いと言うふうに思っています。日本は今単独親権制度になっていますから、離婚するとですね、どちらかに親権が帰属すると。離婚する親同士は非常に仲が悪いわけですけれども、それは子どもにとっては関係のない事ですから、子どもの利益にとって考えなければなりません。でも離婚する親は自分たちの事を考えてですね、子どもの利益を少し置いた形で、面会交流が親の権利を行使させるかどうかの観点があるんですけれども、それは僕は違うと言うふうに思っています。単独親権の制度の中でも、やはり子どもの福祉と言う事から考えると、これは子どもの権利であってですね、まさに子どもが親権がないほうの親とその面会交流をすると言うのは、子どもが健やかに成長をしていく上でも、これは絶対に必要な事だというふうに思っています。勿論これはDVとか、あるいはその虐待とか、そういった個別の事情においては認めるべきではないというものは当然あると思いますが、これも子どもの福祉の観点から考えて、そういった例外事例については認めないと言う事があるにしても、原則的にやはり面会交流と言うのは、子どものために認められるべきものなんだと言うのが、これは当然の考え方になるというような事がですね、やっぱり社会に広がっていく必要があると言うふうに思います。親の離婚は子どもに関係ないわけで。まぁ影響は受けるんですけども、子どもの事を考えるとですね、やはりそうあるべきだと言うふうに思っています。大阪市長の時に基礎自治体の長でもありましたから、子どもの貧困対策にも非常に取り組みました。予算も大幅に増幅してですね、色んな政策もやりましたが、色々分析していくと、やはり一人親で子どもの貧困が生じているところが非常に多かった、養育費も受けていなかったりすると。まぁ面会交流をしないところは養育費も払っていなかったりもすると。非常に子どもにしわ寄せがいっている。ですのでそれを介していかなければならない、そういう意味でも面会交流と言うのが、認められる、実現させると言う事が非常に重要であると思っていますし、そういった事を、この関係者、市町村であったり様々なこの行政の関係者が共通認識として申すと言う事が非常に重要だと思っています。ですので、その理解が深まるように、これ広めていきたいと思っていますし、PDCAのサイクルの回し方、これ様々課題があろうかと思いますが、それをしっかりと回しながらですね、この面会交流と言うのが子どもの権利なんだと、これ子どもたちに当然認められるものなんだと言う事を前提にした、この行政としての対応と言うのを進めていきたいと思います。
池下 卓 議員
知事、丁寧なご答弁ありがとうございます。是非進めていただきたいと思いますので宜しくお願いします。