目的意識のない当事者運動

宗像が当事者たちを分断させてきた

 

この間、当事者の間(主にネット)でそういった批判がある、というのを何回か知り合いに聞かされた。ツイッターではぼくの個人名を挙げて、集めた金を使い込んでいる、という根も葉もない批判がなされている(らしい)というのも教えられている。

こういった行為は名誉棄損で刑事犯だから、告訴したらどうかと親しい人には促されるのだけど、感想で言えば「またやってら」と思った。こういう行為は別居親当事者が何回となく繰り返してきたことだ。公金横領は犯罪なのだから、ツイッターに書きこむほどの証拠があるなら、刑事告発すればよい。

とはいえ、単独親権制度を温存するための訴訟妨害を放置するのもなんだから、共同親権運動・国家賠償請求訴訟を進める会(進める会)のホームページには、会員向けに出した案内を掲示した。

きっかけは、「子育て改革のための共同親権プロジェクト(プロジェクト)」が発行した提言書を、進める会が会員向けに郵送して、会費更新の郵振を同封していたことをきっかけにしている。進める会は訴訟に勝つために、世論を盛り上げるプロジェクトの提言書発行に、知恵出しや発行費用の分担という形で協力しているのだから、その対価で受け取った冊子を会員向けに配ることに何の問題もない。その点を明記した案内文をつけて会員向けに配ったにすぎない。

振込用紙を入れたのを「金集めでおかしい」という批判もあると聞いて、頭の中に「?」マークがいっぱいついた。市民運動をいくつかやっていると(市民運動じゃなくても同窓会や趣味の団体でも)いろんな団体から会報といっしょに振込用紙が入っているのを日常的に見かける。こういう批判をする人は、その経験がないのだろう。

今後、こういう批判をした人は、カンパ集めとかクラウドファンディングとかいった「金に汚い」行為は一切しないだろうから、すべて手弁当でがんばってほしい。

 

金を集めて獲得目標を手に入れろ

 

市民運動をするときに、資金をどうするか知恵を絞るのは、アメリカの大統領選挙で、資金獲得競争が話題になるのを見ればわかるけど、当たり前のことだ。

例えば、2014年には平等な養育を求めて、アメリカの中間選挙に合わせ、北ダコタ州で住民投票が行われている(http://kyodosinken-news.com/?p=7816)。この州は人口67万人のだが、「北ダコタ親の権利イニシアティブ」は、州の法律の修正を求めて、15,001筆の署名を集め、うち14,400筆が有効(住民投票のためには13,452筆が必要)と判定された。

この修正案が成立すれば、両方の親は、離婚後も原則的に、親として等しい権利を持ち、子どもの養育を等しく行うことになるはずだった。修正案への賛成運動を行うための活動資金として、主に個人から計268万円が寄付され、修正案への反対運動を行うための活動資金として、北ダコタ弁護士会から500万円、北ダコタ弁護士会の家族部門から200万円、計700万円が寄付されている。そしてこの修正案は住民投票で否決されている。父親の権利運動が地道な取り組みをしても、反対組織に金を積まれればひとたまりもない。

進める会がファンディングで支援していただいた額は300万円余だが、活動を継続するために資金が必要なことぐらいはわかる人はいるので、ありがたいことに重ねて入金してくださった方は少なくない。

政治家の汚職事件が問題になるのも、目的を達成するためには金が必要になって、それがルール違反の場合にしょっ引かれるにすぎない。当事者間の主導権争いのために、個人攻撃に血道を上げるくらいだったら、みんなが金を出したくなるような企画を出すほうがよっぽど民法改正につながるだろう。

とはいえ、やりたいのは民法改正ではなく主導権争いだから、こういう中傷や足の引っ張り合いが何回となく繰り返されている。やるなら、山本太郎やら、もっと有名どころを狙えばいいのに、それはやらない。こういうのは有名になると払う税金のようなもので、そのことで注目も集まるという仕掛けにもなっている。「出る杭は打たれる」けど、「出過ぎた杭は放置される」。

 

早期民法改正は半年、それとも三か月?

 

宗像が当事者運動を分裂させてきたと言われることが多い。足並みをそろえるために「宗像さんは引退してもらって」とかいう人もいて、「活動したい人に活動を提供するために運動してたんじゃないよ」と馬鹿らしくなる。あまり市民運動の経験がない人たちが多いので、会社的な組織を作って、上から指示を出してもらわないと安心できないのだろうという感覚を持つ人がいるのは何となくわかる。だけど、ぼくは会社勤めをしたことがないので、それを「常識」と言われても、「ぼくは非常識」としか答えられない。

非常識な人を「常識がない」と言うのは誉め言葉だ。まさかこの時期に、大宴会とかしないよね(非常識なぼくはやっても文句言われないけどね)。

ところで、最初に親子ネットという団体を作って、全国組織として運動を大きく見せるという仕掛けを作ったのはぼくだ。それで院内集会とかをするようになったら、「国会で勉強会を開くような団体なんだからちゃんとしないと」と会社のような組織を作ろうとする人が出てきた。身なりや発言に至るまで、やたらやることに足かせをかけようとする人がいて、会議が成り立たなくなった。目的と組織という手段が入れ替わった瞬間だった。だから、親子ネットの最初の代表はぼくだということになるようだけど、その団体の人が批判している(という話を聞く。直接は言ってこない)。だったらすっきり名前変えればいいのに。いくら人数集めても、目標がはっきりしなければ目標に達しないのは当たり前だ。最初から目標がないんだから。

運動を継続するために、共同親権運動という言葉を作り、それを担う運動体として作ったのが、共同親権運動ネットワークだった。それもやってると親子ネットと同じことが起きたので、やることを明確にするために、「私たち抜きに私たちのことを決めるな」と訴訟を始めた。獲得目標は民法改正だ。

「プロジェクト」は来年の民法改正を目標に掲げた。ああだこうだという人たちは、一年よりもっと早くそれを実現してくれるなら、全然文句はありません。みんな結集すると思うよ、やんないの?

(宗像 充2020.12.25)

 

4か月前