「育児は母親が担う方がいい」

https://www.nishinippon.co.jp/nnp/desk/article/370382/

 「育児は母親が担う方がいい」。離婚の調停、裁判では、そうした考え方が根底にある。法律家によれば「母性優先の原則」と呼ばれているそうだ。最高裁がまとめた2016年度司法統計でも、母親が親権者になるケースが90%を超え、それを裏付ける。

友人が調停の末に離婚した。相談した弁護士からは「親権は諦めて」「面会交流は月1回を目指します」と真っ先に告げられたという。夫婦間の問題はさておき、友人ははた目にも子煩悩で子育てにも熱心だった。それでも親権は元妻へ、子どもとの面会は月1回との内容で離婚は成立した。「ただただ子どもに会いたい」と、気落ちする友人に掛ける言葉もなかった。

乳幼児の成長に母親の役割が大きいことは理解できる。ただ、育児を取り巻く環境は変わり、今やシングルファーザーも珍しくない。司法の場で「父性」について再考されてもいいのではないかと思う。 (重村誠志)

=2017/11/01付 西日本新聞朝刊=

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