東洋経済:「養育費」の有無が子へ及ぼす”意外な”影響

「養育費」の有無が子へ及ぼす”意外な”影響
親の感情で権利を放棄してはいけない
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It Mama
2015年04月25日

http://toyokeizai.net/articles/-/67460

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「「養育費」の有無が子へ及ぼす”意外な”影響 親の感情で権利を放棄してはいけない | It Mama – 東洋経済オンライン」をはてなブックマークに追加
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(写真: Taka/PIXTA)

もし、今の結婚生活にピリオドを打ち「離婚をしたい」と思っていて、子どもがいる人の場合、感情だけで「養育費はいらない」と決めてしまうのはキケンです。

「平成23年度全国母子世帯等調査」によると、母子世帯数は123.8万世帯となっており、その中でも養育費の取り決めをしている母子世帯は37.7%、取り決めをしていない母子世帯は60.1%で養育費の支払いを受けていないシングルマザーが、圧倒的に多いことがわかります。

そこで今日は、年間約600件の夫婦問題を扱う筆者が、子連れ離婚をする際に気をつけておきたいことについてお伝えします。
「取り決めをしない理由」は?
当記事はIt Mama(運営:ターゲッティング)の提供記事です

離婚する夫婦間に未成年の子どもがいる場合、その子どもの親権・監護権を、夫か妻のどちらかに決める必要があります。

この「子どもを養育するため」に必要な費用を「養育費」といいます。子どもを監護する親は、監護していない親に対して、子どもを育てるための費用を請求することができるのです。筆者の周りの人たちにも、養育費の取り決めをせずに離婚をしたシングルマザーがたくさんいます。

なぜ養育費の取り決めをしなかったのかを聞いてみると、ほとんどの人から「離婚後は相手とかかわりたくなかったから」「とにかく一刻も早く離婚したかったから」という答えが返ってきます。

平成23年の厚生労働省が行った調査「母子世帯の母の養育費の取り決めをしていない理由」でも、以下のような結果が出ています。
1位:相手に支払う意思や能力がないと思った・・・60.1%
2位:相手とかかわりたくない・・・23.1%
3位:取り決めの交渉をしたが、まとまらなかった・・・8%

この結果から、「どうせ支払ってくれないだろう」と最初から決めつけて、あきらめている人が多いということが想像できます。仮に相手が無職であろうが、自己破産していようが、子連れで生活をするうえで養育費を請求する権利はありますし、相手に支払う義務もあるのです。
父親への感情に影響する場合が

ご存じかとは思いますが、養育費は自分たち親のための権利ではありません。ですから本来は、「相手とかかわりたくない」「請求してもムダ」という「親の都合」だけで養育費の請求をあきらめてしまうことは、親として子どもにしてあげられることを放棄していると受け取られてしまうこともあります。

相手からDVを受ける可能性がある場合は、無理にかかわらないほうがいいですが、もし「面倒だから」「顔を見たくないから」という理由なのであれば、ぜひ養育費の必要性を冷静に考えていただきたいと思います。

養育費請求に対して、支払い能力があるにもかかわらず支払わない、親として最低な相手もいますが、生活費や子どもの教育費など、今後の不安を少しでも軽減するために、1円でも多くおカネがあるに越したことはありません。子どものためにもできるかぎりの努力をしてみましょう。

子どもが成長していく中で、「養育費が父親から支払われている」という事実があるのとないのとでは、子どもが感じる父親に対してのイメージや感情に、大きな変化が生じる場合があります。

誠実に養育費を支払ってくれている場合、子どもは離れて暮らしている父親に対して、「お父さんから愛されている」と感じ、精神的に安心し、負の感情を抱きにくくなります。

いかがでしたか? 離婚は夫婦間でしかわからないセンシティブな問題ではありますが、子どもの権利を親の感情だけで判断することは、後々子どもを苦しめる結果になりかねないことを心に刻んでおいてくださいね。

8年前