陳情第 号
2008年2月21日
国立市議会議長
生方裕一様
離婚後の親子の面接交渉の法制化を求める陳情
くにたち子どもとの交流を求める親の会
国立市○○○○○
植野 史
私たちは、離婚後実の子どもと会えなくなった親たちの会です。
日本では、毎年16万人の親が離婚によって未成年者の自分の子どもと生き別れになっています。
別居親が、同居親(子どもを実際に育てている親)に子どもとの面接交渉(面会交流)を拒まれているのが大きな原因です。離婚について定めた民法第766条、819条では、別居親と子どもとの面接交渉についての文言がなく、調停を経て裁判所で面接交渉についての取り決めを行ったとしても強制力がないため、事実上、同居親の意向で、面接交渉が制約されてしまいます。調停で面接交渉ができなくなることもあります。その上、調停には時間がかかり、その間親子の関係が断絶することもあります。
子どもの権利条約は、第9条で「締約国は、児童の最善の利益に反する場合を除くほか、父母の一方又は双方から分離されている児童が定期的に父母のいずれとも人的な関係及び直接の接触を維持する権利を尊重する」と定め、1994年にこの条約を日本も批准しています。
離婚は婚姻関係の解消であって、親子関係の断絶ではありません。
日本以外の多くの国では、子どもの権利条約に準じ、法律で頻繁に面接交渉は保障されています。それが子どもにとっての利益だとされているからです。また面接交渉には罰則規定もあります。 面接交渉のための連絡調整サービスなどへの支援も行われています。
離婚後、親子を引き離してしまうことは、子どもにとって相当の心理的負担になり、人権侵害で虐待であると考えられているからです。 もちろん私たち別居親に対する人権侵害でもあります。
先進国では唯一、日本のみである離婚後の単独親権制度や、面接交渉が明文化されていないことは、離婚時における子どもの奪い合いを激化させる原因にもなっています。
多様な親子や家族のあり方が模索される中で、これ以上子どもが親どうしの紛争の犠牲者となることは避けなければなりません。 同時に、離婚しても豊かな親子の交流ができるよう法改正をしてください。
多くの子どもと暮らしていない親たちのグループが、面接交渉や離婚後の共同親権の法制化を求めています。離婚後の親子が安心して会えるように、国立市議会でもこの問題を議論し、面接交渉の法制化と支援を求めてください。
陳情事項
一、離婚後の親子の交流への公的支援体制と罰則を伴う面接交渉の制度化を内容とする{離婚後の親子の面接交渉の法制化と支援を求める意見書}を国立市議会から関係機関に提出してください。