兵庫県西宮市議会からの意見書

共同親権法制化意見書です。
関西では初の意見書ですが、内容は東京の先を行ってます。

別居・離婚後の親子の面会交流に関する法整備と支援を求める意見書

離婚後の子どもの養育について定めた民法第766条には、子と別居親との面会交流の規定がなく、多くの親子が別居や離婚、事実婚解消を期に、親子の関係が断たれているという現実がある。裁判所での調停や審判を経て、面会交流の取り決めがなされても、強制力がないため、決定自体が監護親によって反故にされ守られない事例も少なくないのが現状である。
また日本では離婚に際し、子どもの親権をどちらかに定める単独親権制度(民法第819条)を採っているため、子どもの養育の責任が一方の親にのみ帰属し、親権を失った親には、養育する権利はおろか、血を分けた実の親子でありながら、お互いが自由に交流することも法的に保障されず、”引き離し”にあっているケースも少なくない。一方で共同親権に移行した国々では、緊急性のない親子の引き離しは、子どもへの虐待であるとの認識から両親や、子どもに対する教育や支援体制が充実し、我が国の現行制度との違いを際立たせているのが現状である。
よって、国におかれては、下記の措置を講じられるよう強く要請する。

1、民法第819条を改正し、本質的に離婚後も親の子への権利義務は平等であるという視点から、双方の親の養育の権利と責任を明確にする離婚後の共同親権制度を導入すること。

2、DVや虐待等十分に配慮されながらも別居、離婚後も双方の親が子どもへの養育にかかわれるように、面会拒否に対する強制力の付与など実効性のある離婚後の親子関係の法制化を行うこと。

3、別居・離婚後の親同士の関係を調整するため、第三者による仲介への支援や安全な面会場所の確保、離婚後の親子関係についての教育プログラムの提供、子の年齢に応じた面会交流のガイドラインの整備など、別居・離婚後の親子の交流を保障するための法整備を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年7月  日

西 宮 市 議 会

(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
法務大臣
厚生労働大臣

15年前