kネット・メールニュースNo.233「2月22日、kネット総会2015」

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□■  kネット・メールニュース  No.233
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「家庭裁判所に法の支配を。日弁連に人権の確立を。」

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 このメールニュースは、主に共同親権運動、親子引き離し問題
 についての情報を発信するものです。 2015年1月23日
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■今号のトピックス
1 2月22日(日)、kネット総会2015
2 2月19日(木)宗像・養育妨害裁判
3 「<私しかいない>一人親家庭の今」を問う
4 継父子の面会交流を取り決めた決定
5 『男性権力の神話』著者インタビュー

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kネットでは、第Ⅳ期の活動を開始すべく
現在準備を進めています。
第2回準備会は2月8日13:00~ @銀座セミナールーム、です。
お問い合せ下さい contact@kyodosinken.com/03-6226-5419

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┣☆┫1 2月22日(日)、kネット総会2015
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2月22日(日)にkネット総会を行います。
内容は以下の通りです。振るって参加ください。

22日
11:00~12:00 
講演 濱野健(北九州市立大学文学部准教授)
「日本のハーグ加盟後の海外事情~オランダ・イギリスの場合」

13:00~14:05 総会
14:05~16:00 討論
 「共同親権運動、この一年」
 子どもの権利委員会、きみどりリボン等の活動、離婚相談室の開設等

なお、前日21日(土)の午後には、
都内ユースホステルで合宿を行います。

会務や各国共同養育事情等の勉強会を行います
会員は出席できます。お問い合わせください
contact@kyodosinken.com/03-6226-5419

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┣☆┫2 2月19日(木)宗像・養育妨害裁判
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【養父の面会交流義務違反を問う】

東京都国立市在住の宗像さんは、
宗像さんのお子さんたちとの子どもの交流妨害を行った元妻と、
宗像さんのお子さんを養子縁組し同じく交流妨害を行った
親権者・養父の行為の不法性を問う損害賠償の裁判を提訴しました。

子どもの引き渡しにかかわり、
片親の許可なく養子にして片親を排除した
元妻の夫の不法行為も同時に問うています。

次回は、原告・被告双方の証人尋問です。
実際に元妻に原告が直接養育妨害の事実を質問します。
傍聴をよろしくお願いします。

第4回弁論
【日時】2014年2月19日13:30~16:00
【場所】東京地裁立川支部 408法廷
【内容】原告と被告元妻の証人尋問

この事件に関する問い合わせは以下まで
【共同親権運動ネットワーク】
〒186-0002東京都国立市東3-17-11.B-202
T 03-6226-5419 F 03-6226-5424
Mailto munakata@kyodosinken.com

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┣☆┫3 「<私しかいない>一人親家庭の今」を問う
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静岡新聞の記事に対し、ある父親が投書した内容です。
別居親を基本迷惑な存在、とする記事は以前は珍しくありませんでしたが
背景を述べずに、一方的な記事を書いても、
ひとり親の苦境は解消できないと私たちは考えます。
この方の当初に静岡新聞からは返信がないそうです。

■静岡新聞2014年12月30日
<私しかいない>ひとり親家庭の今(1) 元夫との交渉、援護なく

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141230-00010000-at_s-l22

今日Yahoo!にて、「一人親家庭の今」と題された
記事の第一回を読ませていただきました。
昨今日本における離婚件数の増加に伴う問題として、
非常に興味深く読ませいていただきました。
他の回の記事もWebにて読ませていただきましたが、
第一回の記事の内容に関し少々違和感を抱きました。

記事にもあるとおり、昨今は日本でも面会交流の実現を
「子の利益」とする流れができつつあります。
何故このよう流れができてきたのか?に関する記載が乏しく感じられます。
実は日本においても、面会交流は「子の権利」と定めた条文が、
批准済み国際条約にあります。
子どもの権利条約には、日本は1990年代前半に批准しております。
建前として、面会交流は法律で定められた
子の権利という解釈が成り立ちます。

また日本においては、
離婚前の母親による子供の連れ去りが容認されております。
DVの存在による緊急避難という事例の可能性は否定しませんし
子供に危害が及ぶ可能性が予見される際に、
面会が制限される必要も有ると思います。
一方で捏造DVの報告も散見されており、
日本では欧米と比較しチェックが甘く
痴漢同様にDVが単なる自称被害者の申告のみで、
成立してしまう危険性も指摘されております。

連れ去りに関しても、連れ去り後ある程度の期間を経過すれば
継続性の原理と呼ばれる理屈により、
連れ去り側に親権が認められる構図ができあがっており
弁護士には離婚前の連れ去りを推奨する者もおります。
ハーグ条約発効後は、
本来国内の事案についても連れ去りは咎められるべきことですが
未だにHPなどで連れ去りを推奨する文章は存在しております。

そして離婚に関わる日本の司法の最大の問題点とも言えるものが
面会交流に消極的であることです。
一度親権者が設定されてしまえば、
親権者の感情により面会の実現は容易に施行されなくなります。
また和解文に面会につき明記されていても、
その不履行に対する強制は行われません。
昨年の最高裁の判断では、面会は両親間の契約として扱われており、
子どもの権利としては触れられておりません。
またこの際に間接強制が認められる条件として
詳細な面会に関する取り決めが明記されていること
例えば ”月1回”、”第4日曜日”、”9時から5時まで”
など詳細な取り決めを事前に求めています。

現実問題として、離婚調停の際に裁判官から和解案を提示され
「裁判になれば、面会にはこんなに詳細な取り決めは盛り込めない
(=これを飲んで和解しろ)」
と和解を勧められた事例が数多くあります。
しかし、多くの場合これらの和解文における面会の取り決めは
月1回”程度”と記されている場合が多く、
具体的な曜日や時間帯は記載されないことが殆どです。
つまり最高裁の判断に従えば、”裁判官が提示した”
和解文は面会の不履行に際し契約と見なされず強制力を持ちません。

現在欧米において面会交流の是非に関しては、
単なる文化や倫理的な面のみで是とされているわけではありません。
・父親となることで”男性”にも身体的な変化がもたらされる事実
・共同親権および面会交流により、
子供の心理面の安定性や学業成績において、
有意差を持って望ましい結果が見られる
これらは数多くの研究や統計により証明された事実であり、
単なる概念的なアイディアではありません。
これらの調査はアジア圏を含む複数の
人種・民族・文化圏で調査が行われております。
さらにここの調査に基づくメタ解析なども行われている事実を鑑みれば
民族や文化間の差異を理由に、
「日本に当てはまらない」と判断するのは余りに浅はかと言えるでしょう。

また、離婚後の同居親による非同居親の
ネガティブなイメージの植え付けは
子供の発育に対し有害である事もよく知られた事実です。
このような植え付けによる、
子供による非同居親の拒否をある種の疾患(PAS,PAD)
として扱おうという考えも一部の精神科医の間は存在しています。
事実DSMと呼ばれる精神科領域の分類では、
現行の最新版およびその一つ前の版の策定において取り上げられています。
実際にこの分類は疾患としては取り入れられてはおりませんが、
反対派の主張も「そういった現象は確かに存在する。
しかし疾患や障害として分類するのはどうか?」と言う内容です。

欧米の現在のシステムも元来は、
「離婚しても両親とのつながりを保った方が良いのでは無いか?」
と言うアイディアから始まったのは事実ですが、
現在においてはそれを裏付ける膨大なデータに基づき
「会わせるのが基本、会わせないことが特別」
「会わせないことは虐待(国によっては犯罪)」と言う原則に則り
面会交流のシステムの整備が行われているのです。
そういった意味で、日本の面会交流の状況は
半世紀程度遅れていると言わざるを得ません。
また裁判官や調査官、弁護士がこういったデータに
余りに疎いのは嘆くべき現実と言えるでしょう。

なにより、子供に会えない親(日本では殆ど父親です)
のつらさは万国共通だと考えております。
ジョン=レノンやエリック=クラプトンの曲には、
Beatiful BoyやTears in Heavenなど、
父親としての喜びや悲しみが歌われた曲があります。
日本でも古くは山上憶良が、子への愛情をうたっておりますし、
最近では忌野清志郎の曲にも子への愛情を歌った曲が多数あります。
これらが広く受け入れられている以上、
子供に対し愛情を注ぐのは性別や国・文化は関係なく
共通の事項では無いでしょうか?

日本の遅れた制度が、日本のみならず外国でも被害者を産んでおり、
一時期フランス大使館のHPにも、
フランス人の父親が自殺した記事が掲載されておりました。
昨年日暮里で子供に会えなかった父親が、
子供と無理心中を図った痛ましい事件がありましたが
カナダで、この事件を予見させる内容を含む論文が発表されており
http://familieslink.co.uk/download/jan07/Policy%20paper%20on%20father%20involvement.pdf
事件後の弁護士のコメントなどを見ると、
弁護士などでも不勉強な方がたくさんおられる事に驚かされました。
正当な理由がなく親子を会わせないことが、
このような痛ましい事件を誘発するリスクが
高い事は既に指摘されていたのです。

一部の心ない日本人女性とそれを容認する日本の司法に対し、
海外では北朝鮮同様の拉致国家として日本を非難する動きがあり
・安倍首相がハーグ条約批准に動かざるを得なかったこと
・アメリカでは、日本を標的とした
複数の経済制裁・軍事同盟解消のための法案が議会を通っていること
などもご存じかと思います。

紙面の制約など諸処の事情があることはお察しいたしますが、
こういったバックボーンがあり
日本でも面会交流制度の整備が求めれていることにつき、
触れていただければ嬉しく思いメールを送らせていただきました。

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┣☆┫4 継父子の面会交流を取り決めた決定
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この決定は、2009年に千葉家裁が
血縁関係のない継父子(養子縁組関係もない)の
面会交流を取り決めた判例です。

http://kyodosinken.com/2015/01/06/%E7%B6%99%E7%88%B6%E5%AD%90%E3%
81%AE%E9%9D%A2%E4%BC%9A%E4%BA%A4%E6%B5%81%E3%82%92%E5%8F%96%E3%82
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2年間いっしょに暮らした母親の連れ子の面会交流を
父親と血縁関係のある3つ違いの妹とともに取り決めたものです。
母親の意向に沿って姉の面会交流が取り決められ、
姉の意向に面会交流の実施が委ねられているという面では
必ずしも子どもの視点に立ったものとは言い難い側面もありますが、
面会交流が明文化されていなかった、旧民法766条を根拠に
継父子の面会交流を取り決めたという点では画期的な判例と言えます。

高裁でもこの決定は否定されることなく、
むしろ、交流の拡充、柔軟な交流が促されています。

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┣☆┫5 『男性権力の神話』著者インタビュー
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度々このメールニュースでも紹介した本の著者インタビューが
ようやく記事になりました。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20150107/275935/

日経ビジネスONLINE2015年1月9日(金)
女は「ガラスの天井」、男は「ガラスの地下室」
男性の「生きにくさ」は性差別ゆえかもしれない

男性はなぜ寿命が短く、病気になりやすく、自殺率が高いのか。
兵士、消防士、炭鉱労働者など
危険な職業に就くのはなぜ男性が大半なのか。
アメリカの男性解放運動を先導してきたワレン・ファレル氏の著書
『男性権力の神話』の訳者である久米泰介氏は、
女性差別の解消が進む一方、男性は「使い捨てられる性」
として差別を受け続けているにもかかわらず
問題視されることは少ないと指摘する。
これまで「男性の権力」と思われていたことは、
実は性役割による刷り込みに過ぎなかったのか。

久米 泰介(くめ・たいすけ)氏
1986年、愛知県生まれ。関西大学社会学部卒業後、
米ウィスコンシン大学スタウト校で家族学のMS(修士)取得。
訳書に『男性権力の神話』(ワレン・ファレル著、作品社)

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相変わらず、相手方弁護士は、子どもに親の手紙を渡さない
親権者の行為を放置。何度問い合わせてもだんまり。
親からの手紙を渡さないような権利は親権者にはないけどね。(宗像)

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9年前