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ハーグ条約適用、海外へ女児を戻すよう命じる 大阪家裁
朝日新聞デジタル 11月19日(水)23時38分配信
大阪家裁は19日、日本人の母親がスリランカから帰国させた女児(4)をスリランカに住む日本人の父親へ戻すよう命じる決定を出した。親のどちらかが子を国外に連れ出した時の扱いを定めるハーグ条約にもとづく判断。4月の条約発効後、国内では日本人の母がドイツから連れ帰った男児が外務省の支援でドイツ人の父へ戻されたケースがあるが、裁判所の返還命令が明らかになるのは初めて。
決定(大島真一裁判長)などによると、女児は昨年2月、父の事業の都合でスリランカに渡航。今年6月に日本に一時帰国したが、現在も婚姻関係のある母がスリランカに戻さない意向を示したため、父がスリランカへの返還を大阪家裁に申し立てた。
女児が9月以降もスリランカのインターナショナルスクールに通う予定だったことなどを踏まえ、決定は「スリランカに戻さない行為は女児を監督・保護する権利の侵害にあたる」と指摘した。
ハーグ条約には93カ国が加盟。どちらかの親が16歳未満の子どもを無断で国外に連れ出したりとどめ置いたりした場合、外務省に返還の支援を申請したり、裁判所に返還を申し立てたりすることができる。外務省によると、今回のケースとは逆に外国に連れ出された日本人の子どもが日本に戻された例は3件ある。(阿部峻介)
朝日新聞社
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