衆議院厚生労働委員会2014年03月26日

http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_list.cgi?SESSION=20538&SAVED_RID=2&MODE=1&DTOTAL=1&DMY=20902

○小熊委員 私、大企業がやってもすぐ中小企業にはなかなか波及しない、うちのおやじも中小企業の会社にいましたから、これは難しい、だからこそこの中小企業対策、零細企業対策をやらなきゃいけないと思っています。これは今後また議論していきますけれども。
 一方で、昨年、ハーグ条約を日本が批准しました。そのときにも議論があったんですけれども、子供というのは、両親が別れようと別れまいと、子供の利益としては、二親にかかわってもらうというのが子供の権利利益だという観点からこのハーグ条約というのができました。御承知のとおりです。
 しかし、これは日本の国と海外との関係の中でのやりとりになりますけれども、逆に、そのときにも法務委員会や外務委員会でも議論になりましたけれども、では、国内を見たらどうなんだと。国内の連れ去りがそのまま放置されている。これは国内法もしっかり整備をしていかなければいけない。まさに、子供に対して親がしっかりかかわるという哲学ですよ。子育て支援と同じ哲学です。
 であるならば、不幸にして両親が別れてしまったとしても、子供が選択して片方だけでいいというなら別なんですが、一応、選択制としては、両方とかかわれることにしておかなきゃいけないんですね、建前、入り口としては。であれば、国内の連れ去り事案に対応する法律を整備しなきゃいけないと思うんです。
 これは指摘されているんです。連れ去り事案がハーグ条約で解消されましたね、国同士では。でも、国内にはないんですよ。今それでいろいろな問題になっていますよね。その点についての対策をつくっていかなければいけない、子供をしっかり親がかかわって育てるという意味では。
 その点についてはどうでしょう。今後、そういった国内法整備の取り組みはどうなっていくでしょうか。

○田村国務大臣 今の問題に関しては、関係省庁で御議論をいただいてお決めいただく。私の方からは、厚生労働省の所管ではないので、回答を差し控えさせていただきます。
 ただ、面会というものの機会をしっかり確保する、これは大変重要でございますので、現在、厚生労働省でも、養育費相談支援センター、こういうところでいろいろと面会の相談に乗っておったりですとか、あと、ナカポツセンターといいまして、母子家庭等就業・自立支援センター、こういうのがございます。各県に一つぐらいありますけれども、こういうところでも相談を受けながら、そういう面会交流というものがしっかり確保できるようにやっております。
 あわせて、NPOでもそういうことをやられておられるところがあられます。そういうところと、また関連省庁とも我々協力しながら、しっかりと面会の機会の確保というものができるような、そんな環境整備はしてまいらなければならないというふうに考えております。

○小熊委員 今あるもので対応ができていないから問題になっているんですよ。これは、実際連れ去られた親御さんからすれば、ハーグで海外とはやって、国内が放置されている問題でしょうということが盛んに議論されているから、いろいろな委員会、いろいろな機会でこれまでも議論がされてきた案件です。
 確かに、所管が違うというのもあるんですけれども、子供から見たら、厚労省も文科省も何省も関係ないんですよ。それはわかるんですよ。それはそうです、所管は大事なんです。だからこそ、逆に、子供をしっかりどう育てていくかという意味では、厚労省が先頭に立って、関係省庁にしっかりやるように言っていく。いいんですよ、それで。大まかなことはいいんですよ。だって、子供のことを考えれば全てやらなきゃいけないんですよ。
 そういう意味では、今、既存の仕組み、NPOとかが頑張っていますけれども、それで越えられない事案があるから。例えばアメリカと日本の間では整理したんですよ、子供のこれは。日本人同士のが整理されていないというのはおかしくないですか、連れ去り事案が。
 これはやはり法律をしっかりと整備すべきなんですよ、子供の権利の確保のためには。そういう認識はないですか、大臣。要らないですか。

○田村国務大臣 ですから、重要性は十分にわかっておりますので、そのような環境整備を厚生労働省の立場からはしていくということでございます。
 法律に関しましては、それは委員も御承知のとおり、これはオンで入っていますからね。個人的な話ならばいろいろな話をさせていただきますけれども、オンで入っているところで、なかなか所管でない話というのはしづらいというのは御理解いただけると思います。
 重要性に関しては、十分に我々も認識をさせていただいております。

10年前