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【次男巻き込み父親焼身】 共同親権問題と連結すべきか?
2013年12月30日(月) 09時22分04秒
テーマ:子供のこと
焼身の父親は無理心中を図ったか?手錠や遺書見つかる
東京・文京区の小学校で父親が小学生の次男を巻き添えに焼身自殺したとみられる事件で、現場から手錠などが見つかっていたことがわかりました。当時、次男は校庭で少年野球の練習をしていましたが、父親が強引に校舎の裏に連れていったうえで焼身自殺に及ん だとみられています。 警視庁へのその後の取材で、現場から、手錠やメリケンサックと呼ばれる金属製の武器のほか、自宅からは遺書が見つかっていたことがわかりました。 父親は次男やその母親と別居していて、現在、離婚調停中で間もなく調停が結審する予定だったということです。 父親は母親に復縁を求めていたということですが、警視庁は復縁がかなわなかったことに悲観的になり、次男に抵抗された際に使う手錠などを準備したうえで、計画的に無理心中を図った可能性があるとみて捜査しています。(24日16:56) http://news.tbs.co.jp/20131224/newseye/tbs_newseye2088359.html
『子供に会わせてくれない社会では、こんなことが起きるかも知れません。 いや、起こって当然です。 だから面会交流の拡大を! 共同親権を!』 これは、【一番大きな声を挙げている共同親権推進運動の活動家達】から聞こえてくるメッセージのひとつ。
メッセージの真意がなんであれ、普通の人には、子供に会わせてもらえない親は【次の殺人者】としか伝わらないということに気がついているのだろうか?
事件が何であれ、共同親権推進に都合のいいようにコメントしなければならない衝動や必要性は理解できる。 しかし、この事件の父親をもって共同親権推進のための【殉職者・悲劇のヒーロー・代弁者】として選ぶには、あまり効果的とは言えないのではないだろうか?
逆に言えば、【この事件の親に該当する子供に会えない・会わせてもらえない父親・母親は大勢いる】としてしまえば、親権訴訟の構図は更に単純化される可能性がある。
面会を希望する全ての親に、とりあえず保護命令書を発行し、とりあえず精神鑑定をさせ、とりあえず定期的なカウンセリングを受けさせ、とりあえず公共の場所で第三者監視の元での限定的面会のみしか与えないようにすることを裁判所に説得させることは簡単になるかも知れない。 その必要性にかかわらず。 つまり、既に存在する現状を維持するためには格好の材料だろう。
早い話が、現状維持だ。 共同親権推進者達が描いてしまっているように、潜在的に精神的に不安定な人間に子供を託せる訳がない。 普通の感覚で、この事件をきっかけとして、共同親権向けたシステム改革に繋がるとは考えにくい。 また、たった一つの事件で、思慮もなく条件反射的にそうすべきではないだろう。
似たようなことは、アメリカでも散々繰り返されてきている。 それがDV、児童虐待、ストーキングに関わらず。
家族問題に関してアメリカを美化する今の風潮から、アメリカの状況が参考になると仮定した場合、特に注意したいのが、精神鑑定やカウンセリングだ。 鑑定者やカウンセラーは個人的な政治観に大きく左右される。 また、裁判所と提携している鑑定者やカウンセラーは、裁判官や裁判所関係者とのコネでその契約をもらい、契約をくれた人の意向を最優先しがちの商売人である可能性があることも忘れてはいけない。 言うまでもなく、この分野は成長産業で、食いっぱぐれることがない。
聞こえてくる一番大きな叫び声から判断すれば、そうなって当然だろう。 逆にそうしなければ、2度目の殉教者が出たとき、とりあえず何もしなかった裁判官や弁護士の立場が非常に困ったものになる。
本来は個人的な問題だった親権問題は、大きな社会問題になって久しい。 共同親権を推進する運動家・団体は、今一度、自分達が守りたい親達の利益を考慮して、誤解されかねない公の発言を慎むべきだろう。