出生届の婚外子区別は合憲=戸籍法規定めぐり初判断-「不可欠でない」言及・最高裁
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出生届で結婚している夫婦の子(嫡出子)か結婚していない男女の子(婚外子)かの記載を義務付けた戸籍法の規定は、法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、東京都の事実婚の夫婦らが国などに損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(横田尤孝裁判長)は26日、規定は合憲との初判断を示し、夫婦らの上告を棄却した。請求を退けた一、二審判決が確定した。
一方で判決は、出生届の記載について「戸籍に関する事務処理の助けになるが、不可欠とは言えない」と言及した。 訴えを起こしていたのは、東京都世田谷区の介護福祉士菅原和之さん(48)と妻子。 横田裁判長は、戸籍法の規定は婚外子に法的な不利益をもたらすものではないとする一方、嫡出子か婚外子かは他の方法でも知り得るため、出生届の記載は不可欠ではないとの判断を示した。 桜井龍子裁判官は補足意見で、「出生届の記載をめぐる戸籍法の規定について見直しの検討が望まれる」と指摘した。 婚外子の遺産相続分を嫡出子の半分とする民法の規定を違憲とした4日の最高裁大法廷決定を受け、法務省は民法と併せ、出生届をめぐる戸籍法の規定も改正する方向で検討している。 判決後に記者会見した菅原さんは、主張が認められず残念だとする一方、「司法から出生届の記載を見直すべきだとのメッセージが発せられた」と判決を評価。「近い将来、婚外子差別が撤廃されることを願っている」と話した。(2013/09/26-20:20)
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