国境超えた子の連れ去り「不法」に ハーグ条約、年度内加盟へ 国会が承認
国際結婚が破綻した夫婦間の子どもの扱いを定めたハーグ条約を全会一致で承認した参院本会議＝２２日午前、国会参院本会議場（酒巻俊介撮影）
国際結婚が破綻した夫婦間で国境を越えた子供の連れ去りを「不法」とする国際ルールを定めた「ハーグ条約」案件は２２日の参院本会議で全会一致に より可決、承認された。条約とセットとなる国内法整備のための関連法案も今国会で成立の見込み。所管する政府機関の整備を進めた上、年度内にも加盟する見 通しだ。
条約は、１６歳未満の子供を一方の親が勝手に国外に連れ去った場合、残された親が求めれば、原則として返さなければいけないとの内容。子供が慣れ親しんだ元の居住国で養育や親権の問題を協議することが「子の利益」との考え方を前提としている。
関連法案は国内の手続きを規定。連れ去られた子供の居場所の確認を含め主導的役割を担う中央当局を外務省とし、当事者間解決が不調に終われば東京、大阪の家庭裁判所が判断する。虐待の恐れがある場合、返すのを拒否できる例外規定も盛り込まれている。
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