NHK:ハーグ条約加盟へ 承認案を閣議決定

ハーグ条約加盟へ 承認案を閣議決定

3月15日 10時45分

政府は15日の閣議で、国際結婚が破綻した際の子どもの扱いを定めた「ハーグ条約」の加盟に向けた承認案と関連法案を決定しました。

ハーグ条約に関する法案は、国際結婚が破綻して相手の承認を得ずに子どもを日本に連れ帰ってきた親が、もう一方の親から子どもを返すよう求められた場合、子どもをそれまでいた国に戻す手続きを定めたものです。
この中には、家庭裁判所の命令に従わずに親が子どもを引き渡さない場合には、裁判所の執行官が子どもを親から強制的に引き離すことなども盛り込まれています。
一方で、子どもが日本に来て1年がたち、新しい環境に適応している場合や、子どもがもう一方の親から暴力を受けるおそれがある場合などは、子どもの引き渡しを拒否できるとしています。
このほか、ハーグ条約に関する裁判などは、東京と大阪の家庭裁判所のみで行われ、審理は非公開にするとしています。
ハーグ条約については、去年、野田内閣が同様の関連法案などを国会に提出したものの衆議院の解散・総選挙に伴って廃案となったことから、政府は、15日の閣議で改めて承認案と関連法案を決定し、15日中に国会に提出します。
政府は、アメリカのオバマ政権が日本の早期加盟を求めていることも踏まえ、今の国会で条約の承認と法案の成立を目指す方針です。

11年前