ハーグ条約 自公了承
国際離婚時の子の扱い規定
共産党 懸念に応えた法整備強調
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-20/2013022002_04_1.html
審議加速
自民党は19日の総務会で、国際結婚が破たんした夫婦間の子どもの扱いを定めたハーグ条約の承認案とその関連法案を了承しました。公明党も同日の 政調全体会議で了承。政府は3月中旬に条約承認案などを閣議決定し、2013年度予算案成立後の5月にも審議入りしたい考えです。
自民、公明両党は19日、それぞれ外交・法務部門の会合を開きましたが、大きな異論はありませんでした。
ハーグ条約をめぐっては、米国をはじめ欧米各国が日本政府に条約加盟を強く要求。21日からの安倍晋三首相の訪米を前に、自民、公明両党は党内手続きを加速していました。
「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」(ハーグ条約)は1980年に採択された多国間条約。国際離婚にともなって、一方の親がもう一方の親にことわりなく、住んでいた国から子を連れて出たことによる問題の解決ルールを定めたものです。
DV問題
同条約は、子どもの権利条約(89年)や配偶者間の暴力(DV)などの人権にかかわる国際的なルール確立(95年)以前に作られていることから、 DVの概念やその被害への対応が明記されていません。そのため、DV被害者などからは、ハーグ条約が原則として子どもを元いた国に戻し、そこでどちらの親 が子を養育するかを判断するとしていることについて、不安の声があがっています。
日本共産党は、国際離婚にともなう一方の親による子の国外への連れ出しにかかわる問題の解決には、国際的な共通の枠組みでの対応が必要だとし、ハーグ条約の批准を求めています。
そのうえで、子を元いた国に戻すことによって、子の心や体に悪い影響を与える場合や、子が戻ることを拒否している場合などは返還を拒否できるというハーグ条約の規定をきちんと運用させるとともに、DV被害者の懸念にこたえる実効ある法整備をすすめることを求めています。