「ハーグ条約」早期加盟 首脳会談で伝達へ
安倍総理大臣は、今月下旬に行われるアメリカのオバマ大統領との首脳会談で、アメリカが強く求めている国際結婚が破綻した際の子どもの扱いを定めた「ハーグ条約」への早期の加盟に向けて、今の国会で必要な法案の成立を目指す考えを伝え、理解を求めることにしています。
「ハーグ条約」は、国際結婚が破綻した場合などに、相手の承認を得ずに子どもを国外に連れ出すことを認めず、承認を得ずに出国した場合には、子どもがそれまでにいた国に戻す手続きを定めたものです。
現在89か国が加盟しており、アメリカなどは日本人の親が無断で子どもを連れ帰ってトラブルになるケースが相次いだことから日本に早期加盟を求めてきました。
政府は去年、当時の民主党政権が加盟に必要な関連法案を国会に提出したものの、衆議院の解散・総選挙に伴って廃案となっています。
これについて安倍総理大臣は、今月下旬にワシントンで行われるオバマ大統領との初めての日米首脳会談でハーグ条約の問題を取り上げ、条約への早期の加盟に向けて今の国会で必要な法案の成立を目指す考えを伝え、理解を求めることにしています。
政府は、来月にも法案を国会に提出したいとしており、与党内では安倍総理大臣のアメリカ訪問に先立って、今週から議論が始まる見通しです。
安倍総理大臣としては、アメリカ側が強く求めている条約への早期加盟を目指す姿勢を明確に示すことで、オバマ大統領との信頼関係を深めたいというねらいもあるものとみられます。
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