代表質問の質疑要旨
31日の衆参両院本会議での各党代表質問の質疑要旨は次の通り。
【原発】
岡崎トミ子氏(民主) 原発の新設を認めていくのか。
安倍晋三首相 わが国のエネルギー情勢を踏まえ、ある程度の時間をかけ、腰を据えて検討する。
【河野談話】
志位和夫氏(共産) 首相が、旧日本軍の慰安婦問題について軍の関与と強制性を認めた「河野談話」の見直しを主張していることが、大きな国際問題となっている。
首相 これまでの歴史の中では多くの戦争があり、女性の人権が侵害されてきた。慰安婦問題についても、筆舌に尽くしがたい、つらい思いをされた方々のこと を思い、非常に心が痛む。この思いは歴代首相と変わらない。この問題を政治・外交問題化させるべきではない。(談話は)当時の河野洋平官房長官により表明 されたもので、首相の私からこれ以上申し上げることは差し控える。(菅義偉)官房長官による対応が適当と考える。
【環太平洋連携協定(TPP)】
渡辺喜美氏(みんな) TPP交渉への参加時期が遅れるほど国際的なルール作りに関して不利な状況に立たされる。2月に予定されている日米首脳会談で交渉参加を表明してはどうか。
首相 TPPに参加した場合に生じ得るさまざまな影響なども含め、しっかりと精査・分析した上で、国益にかなう最善の道を求めていく。交渉参加の是非の判 断時期は、現時点では決めていない。首脳会談の議題は今後調整していく。わが(自民)党の公約で明記したとおり、聖域なき関税撤廃を前提にする限り、交渉 に参加しない。
【外交・安保】
中曽根弘文氏(自民) 米国の国家安全保障会議(NSC)をモデルに常設の「日本版NSC」を設置するとともに、内閣情報調査室などの情報機関を強化すべきだ。
首相 日本版NSCは、あるべき姿を検討の上、設置に向けて積極的に取り組み、官邸の司令塔機能を強化する。
中曽根氏 日中関係をどのように再構築していくか。
首相 中国の、透明性を欠いた軍事力の増強や海洋活動の活発化は地域共通の懸念事項だ。こうした動きを引き続き注視しつつ、さまざまな交流を通じ、透明性向上や行動規範の順守について関係国とも連携し働き掛けていく。
鈴木克昌氏(生活) 自衛隊を邦人救出のため、単独で海外に派遣する考えはあるか。
首相 在外邦人の保護は、政府の重要な責務だ。アルジェリアにおけるテロへの対応の検証をしっかり行い、政府一丸となって必要な対策に迅速に取り組んでいく。
【ハーグ条約】
渡辺氏 国際的な子どもの拉致とも言える「連れ去り」について定めたハーグ条約はいつまでに批准するのか。
首相 国境を越えた人の往来が飛躍的に増え、国際結婚も増加した現在、ハーグ条約はわが国にとっても重要だ。早期締結を目指す。
【公共事業】
岡崎氏 首相は(財政出動などの)「三本の矢」で経済再生を進めるとしているが、公共事業への偏りが目立つ。
首相 公共事業は無駄遣いや悪だという単純なレッテル張りから卒業しなければならない。経済再生に向け、老朽化対策や耐震化など国民の生活を守る事業、成長や地域活性化を促す事業に重点化する。
【東日本大震災からの復興】
井上義久氏(公明) 土木や建築が専門の自治体職員の増強がなければ、復興計画を具体化できない。
首相 復興に携わる職員体制の充実と処遇改善に向け、最大限の支援をしていく。
【一括交付金】
岡崎氏 民主党政権が創設した一括交付金を廃止し「ひも付き補助金」を復活させる安倍政権の方針は、地域主権改革の針を戻すものだ。
首相 一括交付金は地方から課題が指摘されてきた。各省庁の交付金などに移行するとともに、メニューを大くくりにするなど地方の意見を反映した施策を推進する。
【高校授業料】
岡崎氏 高校授業料無償化は子どもの学ぶ権利を守るためのものだ。
首相 所得制限の導入を含め、真に必要な人への制度となるよう検討する。(2013/01/31-21:02)