ハーグ条約加盟後の課題考えるシンポ
国際結婚が破綻した場合などに、相手の合意を得ずに国外に連れ出された子どもを、元の国に戻す手続きを定めた「ハーグ条約」への加盟に向け国が準備を進めているのを受けて、条約に加盟した場合の課題を話し合うシンポジウムが東京都内で開かれました。
シンポジウムは外務省が開き、ハーグ条約に加盟しているイギリスやドイツなどの専門家が参加して行われました。
国際結婚をして海外に移り住んだ日本人が、結婚が破綻し子どもを連れて帰国したあと、誘拐したとして相手から訴えられるケースが相次いでいて、政府は子どもの扱いを定めた「ハーグ条約」の加盟に向け準備を進めています。
シ ンポジウムでは、イギリスの弁護士が「ハーグ条約では条約の事務を担う部局が親どうしの話し合いによる解決を促進するよう定めている。イギリスでは民間団 体が国の部局と協力して仲介役を派遣し、話し合いが活発に進むようにしている」などと述べるなど、各国の専門家が話し合いを活発にする必要性を訴えまし た。
また国際的な調停の仕組み作りを研究する日本の弁護士は、「日本でもハーグ条約に関わる専門機関を創設し、裁判所とも連携していくことが必要だ。また話し合いを円滑に進めるためには、調停人の確保が課題になる」と訴えました。
外務省では、議論を参考にしながら条約の加盟に向け手続きを進めたいとしています。
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