時事通信:日米首脳会談控え当惑=子連れ去り問題、次官補要求に-政府

日米首脳会談控え当惑=子連れ去り問題、次官補要求に-政府

日本政府は、キャンベル米国務次官補が日本のハーグ条約加盟に絡み、これまでに起きた子の連れ去り問題の解決を求めてきたことに当惑している。野田佳彦首相は9月下旬の国連総会出席の機会を利用し、オバマ米大統領と初の首脳会談を行う予定だが、日本側には「初顔合わせからぎくしゃくしたくない」(外務省幹部)と、ハーグ条約問題が影響することを危惧する声も出ている。
政府は今年5月に条約加盟方針を決定した。法務省は、条約加盟に必要な国内法を来年の通常国会で整備するため、法相の諮問機関である法制審議会での議論に着手。外務省も関係省庁と連携して制度設計を進めている。ハーグ条約加盟は、首相が平岡秀夫法相に指示した重点項目にも含まれている。
そうした中でのキャンベル次官補の要求に、外務省幹部は4日、「各省の意見を聞きながら粛々と進めるしかない。まずは加盟だ」と、困惑した様子でコメント。法務省幹部も「条約加盟には民主党内にも反対が強い。米国がどう言おうと、法案が通らなければ加盟自体無理だ」と指摘した。(2011/09/04-17:40)

13年前