http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/niigata/news/20110705-OYT8T01249.htm
長女連れ去り有罪判決
地裁、祖母への傷害認定 新潟市内の妻の実家から長女(当時1歳)を連れ去ろうとしたなどとして住居侵入と傷害、所在国外移送略取の罪に問われたメキシコ国籍で住所不定、無職テウトリ・レタモサ・ナタネイル被告(33)の判決が5日、新潟地裁であった。藤井俊郎裁判長は「娘に会いたいという自己の欲求を優先させた動機は身勝手」などとして、懲役2年、執行猶予4年(求刑・懲役2年)の有罪判決を言い渡した。 弁護側によると、控訴の意思はなく、既に国内在留期限切れ状態のため、身柄はそのまま東京入国管理局に引き渡されるという。 判決によると、テウトリ被告は昨年11月、別居中の日本人妻と同居の長女を米国に連れ出そうと、妻の実家に侵入して長女を略取。それを阻んだ義母(当時59歳)に軽傷を負わせた。 弁護側は、住居侵入と傷害の罪について「長い間会っていなかった長女を見てとっさに入っただけで義母を押し倒したりしていない」と主張。略取も「親権者である父親の行為で、厳罰は不適当」と執行猶予付き判決を求めていた。 藤井裁判長は、判決で、「負傷した義母の証言は信用性が高い」として弁護側の主張を退け、傷害と住居侵入罪の成立を認定。量刑については、「父親の娘に対する愛情の発露として理解できる。親権を手放し、勤務先を解雇された上、既に8か月近く身柄拘束されているなど、相応の社会的制裁を受けた」などと執行猶予の理由を説明した。 (2011年7月6日 読売新聞)
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