ハーグ条約加盟閣議了解
2011年5月20日 夕刊
政府は二十日午前、国際結婚が破綻した夫婦間の子どもの扱いを定めた「ハーグ条約」への加盟に向け、関連法の整備を進める方針と法案の骨子を閣議了解した。菅直人首相は二十六、二十七両日にフランスで開かれる主要国(G8)首脳会議で加盟方針を表明する。政府は年内にも条約承認案と関係法案を国会に提出したい考えだ。
枝野幸男官房長官は二十日の記者会見でハーグ条約加盟について「国際社会との整合性をとることが望ましい。子どもの福祉に悪影響を及ぼさない手当て、配慮は十分にした」と述べた。
加盟後は、親が国外に連れ出した子どもへの親権を決着させるため、原則としていったん子どもをもともといた国に戻すことが義務付けられる。
法案の骨子には(1)外務省に国内外の関係機関との調整や実務を担う組織「中央当局」を新設(2)子どもを国外に連れ出す理由が親から子どもや配偶者への暴力だったり、連れ出した親が元いた国で刑事訴追される場合は子どもの返還を拒否できる-が盛り込まれた。
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