政府は10日、国際結婚が破綻した場合の親権争いの解決ルールを定めたハーグ条約の加盟に向け、月内にも関係省庁による副大臣級の会議を設置する方針を固めた。政府関係者が明らかにした。3月中にも見解をまとめ、同条約と関連法案を通常国会に提出するかどうか最終判断する。
同条約は1983年の発効。近年、日本人の親が海外から一方的に子どもを連れ帰るケースが相次ぎ、欧米諸国から条約未加盟の日本に対する批判が続出。6日(日本時間7日)の日米外相会談でもクリントン国務長官が早期加盟を求め、前原誠司外相は「真剣に検討する」と応じていた。
ただ、国内では条約加盟で子どもを居住国に戻さなければならなくなるなどの不利益を被る親が多いとみられる上、政府・与党内では「日本の家族制度と相いれない」などの慎重論も少なくない。菅直人首相は春の訪米の際に一定の方針を表明したい考えとみられるが、議論の行方は不透明だ。 (2011/01/10-12:32)
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