https://news.yahoo.co.jp/articles/fd19d32cf83401ac4afe37ec639210f4c936482a
3/28(木) 6:06配信
デイリー新潮
間下このみさん
ついに審議入りした「共同親権」法案。その折も折、元子役スターの間下このみ(45)が離婚訴訟の最中であることが分かった。ノンフィクション作家の西牟田靖氏がこの係争を取材。家族に関わる法の問題点を探った。
【写真】「子の連れ去り」被害を、ハンガーストライキで訴えるフランス人男性
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今国会で審議される法案の中でも目玉といえるのが、離婚後の共同親権導入を柱とした民法改正案だ。
現行の民法では、離婚後、子どもの親権は父母のいずれか一方しか持てない。これを単独親権と呼ぶが、それを両親が持つこと(=共同親権)を可能にする法案である。
改正の動きが出てきた理由のひとつは、夫婦間の離婚を巡るトラブルで連れ去りや片親疎外(子どもが別居親との交流を拒絶すること)の例が増え、社会問題化しているからだ。
別居の際、もう一方の親の同意なく子どもを連れて出て囲い込む。引き離された側の親が子どもと面会交流(親子交流)を行っている割合は約3割のみ。会えたとしても月1回2時間が相場。別居親の不満は大きく、他国なみの原則共同親権を求める声が年々大きくなってきたのである。
筆者はこれらの例を数多く取材してきた。子煩悩な親が精神的に苦しんだり、片方の親と離された子どもが生きづらさを抱えてしまったり。そうしたケースをいくつも目の当たりにした。
悲惨なケースは他人事だと決め込むのは早計だ。
今や3組に1組以上が離婚する時代。子や夫婦はもちろん、祖父母などの人生をも大きく左右する深刻な問題なのだ。
「暴力を振るい…」
今回、その典型例として以下のケースを紹介する。「ガンバレ玄さん」のCMやドラマ「スクール☆ウォーズ」に出演するなど、80年代の国民的子役スターで、現在は女優・写真家として活躍している間下このみさんが抱える離婚トラブルである。彼女は現在、離婚係争中なのだ。
2015年4月、このみさんは一人娘を連れて、夫の同意なく別居を開始した。21年には離婚と親権を求め、千葉家裁に夫を提訴。23年、東京高裁へと審議の場が移っている。これまでの判決ではいずれも離婚が認められ、長女の親権者はこのみさんという判断がなされてきた。その一方、高裁判決ではこのみさんによる夫や長女への暴力が認定された。
現在、裁判は夫により最高裁へ上告されている。
このみさんが結婚したのは04年。お相手は11歳年上の一般男性である。06年5月には死産を経験。3カ月後の8月に再び妊娠、07年3月に長女を出産した。胎盤の血管が詰まりやすくなり、死産や流産を繰り返す難病「抗リン脂質抗体症候群」を二人で乗り越えての出産だった。
難病と闘った夫婦の記録は共著として書籍化され、さらにはNHKでドラマ化もされた。
出産までの二人の関係を記したものに目を通すと、絆の強さに胸を打たれる。