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8/3(木) 7:15配信
NEWSポストセブン
福原愛の元夫が会見で特定のことを話さなかった背景は
《母親として、何があっても子供たちを守るのが責任だと思います。大人同士の争いを世間に広めるべきではありません。(中略)子供たちには何の罪もありません。私は子供たちが利用されることを許しません。彼らを守るために全力を尽くします》──元夫が記者会見を開いたその日の夜、卓球女子元日本代表で、五輪2大会連続メダリストの福原愛(34才)は中国版ツイッター「微博」のアカウントにこう綴った。これは2021年7月に離婚した元夫に向けた宣戦布告とも呼べるものだった。
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「日本の裁判に従って、平和的に子供を返してほしい」。福原の元夫で卓球男子元台湾代表の江宏傑(34才)が都内で記者会見を開き、涙ながらに語ったのは7月27日のことだった。
「昨年7月、台湾を訪れた福原さんは江さんの合意のもと、長男と面会し、夏休みを利用してそのまま彼を日本に連れ帰った。その後、現在まで長男を台湾に帰国させないことに対し、江さんが裁判所に子供を返すように申し立てた。
すると、ただちに江さんに引き渡すように命じる『保全命令』が出たため、緊急来日し、会見を開いたとの説明でした。会見での江さんは終始硬い表情で涙ぐむ場面もあり、頬が緩むことは一度もありませんでした」(テレビ局関係者)
卓球を通じて知り合った福原と江は遠距離恋愛の末、2016年9月に結婚し、長女(5才)と長男(4才)が生まれた。結婚当初は福原が微博に《起きると夫が朝食を用意してくれている》と、おのろけを投稿するほど仲がよかったが、幸せな日々は長くは続かなかった。2021年7月に夫婦は離婚。共同親権を持つことになり、子供たちは台湾で江とともに暮らしていたが、昨年7月に長男が福原の元に渡って以降は、姉弟は離ればなれの状態が続いていた。
会見には『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)で人気を博していた大渕愛子弁護士が同席し、「誘拐」という言葉を繰り返して福原を批判。突如、日本で会見を開いた江に対し、福原の代理人である今里恵子弁護士は、「一方的な主張に基づいていますし、日本国内の司法の手続きは未確定であり、さらなる審理を期しています」と声明文を発表した。今回の会見には福原自身も強いショックを受けているという。
「代理人同士は密に連絡を取り合っているのに、江さんが会見を強行したことに愛ちゃんは憤りを隠せないようです。彼女は会見どころか彼の来日すら知らず、江さんの動向を知ってパニックに陥ったといいます。会見直後、微博に元夫を断罪するような反論文を投稿したのは、『子供だけは守る』という彼女の強い気持ちの表れでしょう」(福原の知人)
空港で警察が出動した「元夫婦のけんか」
前兆はあった。前述の通り、昨年7月に福原は長男を連れて日本に帰国した。その際、江はSNSにこう投稿して元妻を批判した。
《昨日の夜から今まで、電話にも出ない。メッセージも返さない。これが子供への優しさというのか》
この投稿への反響は極めて大きく、「子連れ失踪」「連れ去り」「誘拐」などとセンセーショナルに報じられた。実際、その日に何があったのか──その場を目撃していた江の知人は、彼の行動について違和感を覚えたという。
「台湾では江くんと愛さんは子供たちの共同親権者なので、お互いが平等に子供と接することができます。しかし、それまで江くんは、何度も愛さんから『子供に会いたい』と要求されても、応えてこなかったんです。そこで愛さんは台湾の裁判所に訴え出て、裁判所は江くんに対し、『愛さんに面会させなさい』という履行勧告を出した。だから、愛さんは台湾の空港まで子供たちを迎えにきたんです。
しかし、江くんは子供たちを空港に連れていきながらも、明らかに不機嫌な様子でした。江くんにとっては、子供がいないと仕事にならないですから……」
江はもともとは台湾でも無名の卓球選手だったが、福原と結婚したことを機に一躍有名になり、タレント業で収入を得て、生活できるようになったという。
「江くんは現在、子供たちと暮らす日常をSNSに頻繁に投稿することによって、自分のタレント性を保っています。つまり、『パパタレ』『イクメン』で売っているわけです。それなのに、一時的にせよ、子供たちを愛さんに預けたら商売あがったり、というわけです。だから、裁判所の履行勧告に従いたくなかった。そうした状況のなかで、警察が出動するほどの大きな騒ぎが起きてしまったんです」(前出・江の知人)
昨年7月23日の午後4時、台北市内にある台北松山空港。コロナ禍とはいえ、多くの乗降客の目があるロビーでのことだ。
江の周囲には彼の両親、報道陣らしき記者、2人の子供の姿があった。長男が福原にかけ寄るように抱きつくと、江は長女を抱く腕に力をこめた。異様な雰囲気を感じたのか福原は長男をすぐそばのロータリーに待機する車に乗せるやいなや、今度は長女の元へ向かう。長女に手をのばそうとする福原に江は周囲に響き渡る大声で怒鳴り始めた。
「これは誘拐だ! 日本に連れ帰るのは認められない。長男もすぐに連れ戻せ。そうしなければ警察を呼ぶぞ。あと5分以内だ」
福原がなだめて話しかけようとしてもとりあわない。
「これは誘拐だから! あと3分……あと1分……」
必死に涙声で福原は伝える。
「子供との面会は約束事のはず。なんでそんな怖いことを言い出すの。もともとの面会も守られなかったのでこうして台湾まで迎えにきたのです。長女も一緒に過ごせる約束です……」
しかし数人が取り囲むような形になり身動きはとれない。号泣する福原とさらに声を張り上げる江。その様子を撮影する江の両親。江の腕に抱かれている長女は一言も発さず、じっとその様子を見つめていた。そこに騒動を聞きつけた警察が割って入った。
「異様な様子でした。駆けつけた警察も事情がよくわからないというジェスチャーをしていました。そもそも子供2人のパスポートは江くんが愛さんに手渡していたし、渡航することは事前に把握していたということだと思う。
長男の元についていたベビーシッターの女性も江くんの親戚女性だった。共同親権も持っているということで、警察は“家族の内輪もめか”と呆れていたようでした。江くんは子供を連れて行かれることを怒っているというより、台湾の記者の前で愛さんをおとしめるパフォーマンスをしなければいけないというように見えた」(前出・江の知人)
警察官が間に入った話し合いが続いたが、江は長女を離さず、福原は何度も振り返りながら車に戻っていった。福原の知人が言う。
「なぜ娘を引き渡さなかったのか、なぜ空港にマスコミが来ていたのか、約束で決まっていたことなのになぜ人前で警察沙汰になるほど強く批判したのか、まったく理解できなかったようです。私が悪者になるのはいいけど、子供たちも危険にさらすことだけは許せないと泣いていました」
結局、福原は長男をひとり日本に連れて帰った。その当日、前述の通り台湾のマスコミは福原の「連れ去り」を報じたのだ。
「今回の会見で江くんはこういった事実を一切話していません。いまは一方的に愛さんが“悪者”になっていますが、実際はもっと複雑なのだと思います。江くんは台湾では子育てパパとして知られています。それなのに、子供を矢面に立たせるようなことをして……一体何をしたいのか、信じられない気持ちもある」(前出・江の知人)
実際に福原は、昨夏、台湾メディアに声明文を発表し、「江さんは、私が家族を連れて日本に帰ることに何の問題もなく、私が訪問する権利があることも知っていました」と双方の合意があったと訴えている。
先に約束を「不履行」にしたのは江だった。一方、福原もこの直後に約束を反故することになる。夏休みが終わっても長男を江の元に戻さず、昨年8月下旬、東京家裁に長男の単独親権を求める申し立てを行ったのだ。
※女性セブン2023年8月17・24日号