子どもの選択権を尊重するのが第一、みたいな書きぶりですが、親の不仲のしりぬぐいを子どもにさせているだけです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a0496a1efd7c75ab6f3a93cb4bcd3ccbb6db6b34?page=1
5/16(火) 11:00配信
毎年、新たに18万人の子どもが親の離婚を経験している。子どもたちはその時、どう感じ、何を思っているのだろうか。
「怖い父親」イメージ変わった
久しぶりに会った父親は、昔の印象と違って見えた。記憶の中では「怖い父親」。けれど、「性格が丸くなっていた。イメージが変わった」と大阪府の中学3年の男子生徒(15)は話す。
小学5年の時に両親が離婚。中学入学後に不登校になり、家での言動が荒れた。母親(39)は迷いながら、離婚後に初めて父親に助けを求めた。
「頭を冷やしに行こう」。父親は男子生徒をドライブに誘い、その後も何度か車で海辺などを走った。次第に進路の相談をするようになり、高校のオープンスクールも一緒に行った。
「将来に色んな選択肢があることを教えてくれた。男同士なんで、話しやすい」と男子生徒。母親は「最初はすごく緊張していたけど、少しずつ2人にしかわからない信頼関係ができたのでは。どうしたって父親は1人しかいない。印象が悪いままではなく、関係性をまた築けたのは良かったのかな」と語る。
関わり合いたくない 26%
厚生労働省の全国ひとり親世帯等調査(2021年度)によると、母子世帯の45%は面会交流を行ったことがなかった。66%は取り決めもなく、その理由は「相手と関わり合いたくない」(26%)が最多。「なくても交流できる」(16%)、「相手が希望しない」(12%)が続いた。
NPO法人「ハッピーシェアリング」(大阪)では、面会交流支援のほか、親同士が直接やりとりしなくても面会日を調整できるオンラインシステムを提供する。代表理事の築城由佳さん(45)は「夫婦の関係は終わっても、親としての責任は続く」と力を込める。
自身は10年前、長女が1歳の時に離婚。調停中から面会交流を行っていたが、当初は「なぜ会わせないといけないのか」と否定的で、娘も「行きたくない」と話していた。けれど数年たち、元夫を責める気持ちを手放した頃から、長女が「パパと遊んで楽しかった」と口にするように。娘に我慢をさせていたことに気がついたという。
「自分のルーツを知ることは、子どもの成長や人生の選択に大きく影響する。親の感情で関係を切らないようにしてほしい」と語る。
◎
ひとり親へ食材支援を行うNPO法人「ハッピーマム」(大阪)代表理事の玉城ゆかりさん(48)は小学4年の時、両親が離婚。大好きだった父親の話はタブーになり、一切連絡を取れなくなった。
重要なのは子どもの気持ち
「見捨てられた」。深いショックが刻まれ、どこか自信を持てないまま思春期を過ごした。「両親に恨みつらみがあったり、愛されたいと思ったり。毎日感情が違い、気持ちが安定しなかった」と振り返る。
20歳の時、母親から預金通帳と手紙の束を渡された。「もう中学生ですね」「お母さんの言うことをよく聞いて」……。手紙には優しい言葉が並び、通帳は毎月一日も遅れず養育費が振り込まれていた。「私のこと忘れてなかったんや」。胸に詰まった10年分の苦しさが流れ出るようだった。
離れて暮らす親の愛情が自己肯定感にいかに重要か痛感する一方、支援する母子家庭の多くはDVに苦しんだ経験を持つ。子どもを元夫に会わせることを恐れる母親の心理もわかるだけに複雑だ。
「ただ重要なのは子どもの気持ち。親と会うかを決める選択権を、子ども自身が持っていることが大切なんだと思います」
〈面会交流〉
離れて暮らす親と子どもが遊んだり、手紙や電話で連絡を取ったりすること。2012年施行の改正民法で、離婚時に定める事項として明文化された。 (年齢などは2023年2月の新聞掲載当時の情報) ※この記事は読売新聞が制作し、Yahoo!ニュースが企画したテーマに参加したものになります。