離婚後の「共同親権」案が浮上……ナゼ? 子どもに不利益、海外では「単独親権のみ」は少数派 共同親権にも課題

選択的共同親権は、実子誘拐選択制

https://news.yahoo.co.jp/articles/cf962142cdf83dc8acdbcbe5f09ed56fc5a7b292?page=1

7/21(木) 11:04配信

日テレNEWS

離婚後の親権をめぐり、「共同親権」の案が取り沙汰されています。子どもにとって不利益があるとされる単独親権の課題から議論が始まりましたが、共同親権にもリスクがあります。法務省の法制審議会は8月末にも案をまとめ、国民から意見を募ります。
■年間20万組が離婚…「親権」は?

年間20万組が離婚…「親権」は?

有働由美子キャスター
「日本の離婚件数は年間約20万組です。この時問題となるのが、子どもの親権です。親権は、子どもの住む場所や進学先を決定したり、財産を管理するなど重要な事柄を決める権限や義務であるとされています」

「現在日本では、離婚した場合、父か母のどちらかが親権を持つ『単独親権』のみです。ただ、双方が親権を持つ『共同親権』の案が出てきています。なぜなのでしょうか?」

■「単独親権のみ」…子どもに不利益も

「単独親権のみ」…子どもに不利益も

小栗泉・日本テレビ解説委員
「この議論が始まったのは、単独親権には子どもにとっての不利益な課題があるからです。例えば親権を持たない方の親にはなかなか会えず関係性が薄くなり、その結果、養育費の不払いにもつながっているとの声もあります」

「厚生労働省の『平成28年度全国ひとり親世帯等調査』では、母子家庭の子どもが、離れて暮らす父と面会するケースは約30%で、養育費を受け取っている母子家庭は約24%にとどまっています」

「そもそも、法務省が世界24か国を対象に行った調査によると、単独親権のみを採用しているのは、日本以外だとトルコとインドだけです。海外では原則共同親権か、共同親権を選べるのが一般的だということです」
■共同親権にも懸念…法制審議会が議論

共同親権にも懸念…法制審議会が議論

有働キャスター
「だとすると、日本でも共同親権を選べる方が子どもにとって良い気がします」

小栗委員
「そうとも限らないようです。離婚相談を受ける瀧井喜博弁護士によると、離婚後もDVが続く恐れや、仲違いした両親が子どもの教育方針で争うことになるなど、子どもに負担がかかる可能性もあります」

「ただ瀧井弁護士も、選択肢が増えることは良いことだとしています。(法務省の)法制審議会の家族法制部会でも、共同親権か単独親権を選べる案と、単独親権を維持する案で話し合いが進められています。8月末にも中間の案をまとめ、その後国民の意見を募ります」

■辻さん「親権以外のアプローチも」

辻さん「親権以外のアプローチも」

有働キャスター
「辻さんはどう考えますか?」

辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー)
「実際に起こっている問題は、共同親権さえ適用されれば全て解決するというものではないのではないか、という気がします」

「お金の問題もそうですし、ひとり親世帯の支援や、経済的に苦しむのが母子家庭に比較的多い現状も含めて、そもそも男女間の格差是正も課題です。親権以外のアプローチも同時に必要なのではないかなと思いました」

有働キャスター
「親権については、『これ』という正解はない問題なのではないかと思います。中間の案がまとまり次第、パブリックコメントという形で誰でも意見を寄せることができますので、ぜひ皆さんの気持ちを国にコメントとして寄せてください」

(7月20日『news zero』より)

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