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2/6(日) 18:17配信
毎日新聞
内閣府が入る中央合同庁舎8号館=東京都千代田区で2021年1月19日、赤間清広撮影
内閣府が実施した離婚と子育てに関する世論調査で、離婚した父母の双方が子の養育に関わることの是非について、全体の5割が「どのような場合でも望ましい」「望ましい場合が多い」と積極的に肯定する回答をした。法制審議会(法相の諮問機関)は、父母の離婚に伴う子の養育や親権のあり方の見直しを議論しており、法務省は調査結果を参考にする。
民法は、父母が婚姻中は共同して親権を行うと定めるが、離婚後は父母のいずれかが親権者となる「単独親権」を定めている。
離婚した父母の双方が未成年の子の養育に関わることが、子にとって望ましいかを尋ねたところ、「どのような場合でも望ましい」が11・1%、「望ましい場合が多い」が38・8%で、全体の半数を占めた。「特定の条件がある場合には望ましい」(41・6%)も含めると9割を超えた。ただ、肯定的な立場でも、子への虐待がある場合や父母の争いが深刻な場合は、離婚後の双方関与は望ましくないとする回答も多かった。「どのような場合でも望ましくない」は5・7%にとどまった。
離婚した父母双方が子の養育について共同で決める共同親権制度が仮に導入された場合、何を対象にすべきかとの問いには、「子が大きな病気をした時の治療方針」が58・5%で最も高く、「子の進路などを含む教育」(53・3%)、「子が住む場所」(32・4%)、「子の就職」(12・8%)――と続いた。
離婚後の単独親権制度については89・4%が「知っている」と答え、「知らない」の9・3%を大きく上回った。調査は2021年10~11月、18歳以上の5000人を対象に実施し、2768人から回答を得た。【山本将克】