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2021年7月6日
静岡県弁護士会会長の諏訪部史人(すわべ ふみと)氏
Contents
1. 静岡県弁護士会が藤枝市に圧力?
2. 先駆的な取り組みが「削除」された
3. 「犯人」は静岡県弁護士会の委員会による非公式活動
静岡県弁護士会が藤枝市に圧力?
静岡県藤枝市がHPで公開していた「学校や保育園での面会交流が可能」との見解がHPから削除されていたことが、2021年7月6日までに明らかになりました。
藤枝市の見解がHPから削除された理由について、学校面会交流に関する働きかけを行っていたルルーシュ氏は、ツイッターにおいて「静岡県弁護士会から藤枝市顧問弁護士に圧力がかかった」と述べています。
先駆的な取り組みが「削除」された
離婚等で別居している親子が共に時間を過ごす「面会交流」について、静岡県藤枝市は「市立小・中学校や市立保育所の施設内でも可能である」との見解をまとめ、ホームページ上で公開していました。この先駆的な取組みは2021年3月1日には日本教育新聞の記事などメディアでも取り上げられ、大阪市も同様の見解を公開しています。
しかし、かつて藤枝市が上記の見解を公開していたページは、ルルーシュ氏のツイートにある通り、2021年7月6日現在は「ご指定のページが移動または削除されている場合があります」と表示され、見られない状態になっています(かつて公開されていたページのキャッシュはこちらとこちら)。
「犯人」は静岡県弁護士会の委員会による非公式活動
「静岡県弁護士会が圧力をかけた」とされている件について、静岡県弁護士会は本会記者の取材に対し「学校面会交流について、静岡県弁護士会では全く議論された事実がない。また、静岡県弁護士会から藤枝市や藤枝市の顧問弁護士に対して、公式に市の見解の削除を依頼した事実もない」(静岡県弁護士会事務局・前島氏)と回答しました。
また、藤枝市顧問弁護士の河村正史氏は「静岡県弁護士会の『子どもの権利委員会』と『全ての性の平等に関する委員会』の両委員会から、学校面会交流を控えるよう申し入れがあった」と本会記者に回答しました。静岡県弁護士会の両委員会は、藤枝市と河村弁護士に対して「学校面会交流は、面会交流を裁判所の裁量とした民法の定めに反し、安全性の面でも問題がある」と主張した模様です。
「藤枝市の学校面会交流HP」を消した「犯人」は、静岡県弁護士会の2つの委員会の弁護士による、静岡県弁護士会の了承を得ない活動であったようです。一部の弁護士が、弁護士会の「委員会」という肩書きを利用し、市民の目の届かない場所で、市民から負託を受けた行政の判断や活動を勝手に動かしてしまっている現状には、問題があると言えるでしょう。
(以下2021/7/7追記)
・下記コメント欄にもいただいた通り、杉山程彦弁護士は本日、藤枝市からの情報として「(藤枝)市には、(静岡県弁護士会から)直接の抗議はなかった」とツイートしています。
・静岡県弁護士会の「子どもの権利委員会」と「全ての性の平等に関する委員会」の両委員会について、委員長の名前を電話で問い合わせましたが、静岡県弁護士会静岡支部の「山田」と名乗る女性は「弁護士会にある委員会の委員長の名前は非公開なので答えられない」と本日回答しました。両委員会の委員長名をご存じの方はlegalethicsinfo@gmail.comまでお知らせください。また委員長がこの記事をお読みになったら、逃げ隠れせずに堂々と名乗り出て下さい。