48歳未婚の母が見たアメリカ婚活「子の親探し」と「自分の結婚」との太い線引き

https://news.yahoo.co.jp/articles/1c659393379117beec3a2ca08e9a7c18be4a64cb?page=1

9/22(水) 11:02配信
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現代ビジネス

写真:現代ビジネス

 47歳のとき、娘が14歳になってから婚活を始めたナナさんのリアル婚活日記。8回目の今回は、アメリカに生まれ育ったメキシコ人で超イケメン男性のことをお伝えしている。このイケメン男性は有名大学を出たインテリで、子どもはふたり。離婚した妻と親権でもめにもめたのだという。というのも、アメリカではたいてい離婚しても共同親権。夫婦としては終わっても、子の父と母であるということに変わりはない。元妻はそれを嫌がり、自分が100%の親権を取りたいと長く裁判をしていたのだった。

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 ナナさんは、100%親権を取りたいと考えた元妻の気持ちもわかるな……と思ったのだが、それはアメリカではなかなかないことなのだという。それはどういうことなのか。そして直接会うことになったときに襲ってきたのは……。
アメリカでは「親は一生子どもの親」が一般的

グループワークしている子どもたちのほとんどが両親が離婚していてもおかしくない Photo by iStock

 第2回でも少し触れましたが、アメリカでは「共同親権」が法整備されていて、離婚となると、どう子供と過ごしていくのか、どう子供の権利を守るのか、を決めるために膨大な時間を使います。そのやりとりには弁護士を挟むこともあり、時間だけでなく膨大な費用もかかるのです。なので、お互いここで揉めるのは得策じゃない、となれば、公の機関の代理人を立てたりして安価に穏便に収めるタイプもあれば(それでもすごく大変なようですが)、彼の妻のように「いいや、私は100%とるまで譲らない!」と言ってはみても、全財産を投入して、結局は理に適った結果に終わるパターンもあるのでした。

 そんなわけで、彼は元妻に心底腹を立てていて、その裁判についての不満は、確かに分からなくもなかったです。しかしながら、結局親権は50%取れて(それも、彼からしてみたら当然の権利であり、揉める必要がなかったことなのですが。あ、もちろん、D Vが確認された場合は話は全然変わりますし、そちらも法整備されています。)子供たちは、週に5日間父と過ごす週と、2日間過ごす週を交互に繰り返していました。しばらくはそのペースを理解するのに私も混乱しましたが、慣れると、なるほど、週末含めてゆっくり過ごす週と、2日間お泊まりに来る週がそれぞれの親にある、という感じでした。もちろん、子供部屋はそれぞれの家にしっかりあるようでした。

 娘の中学校でも、グループワークをするための6人グループがあり、聞くと、そのうち5人の子の親が離婚している、というくらいの離婚大国アメリカ。そりゃ、弁護士も儲かるわ、としか言いようがない。学校も、家に置いておくような辞書みたいな重い本は、離婚している家庭の子には2冊、両親の家にそれぞれ置けるように配布してくれたりします。また、教師が「あ、この前のあのプリント明日持ってきて!」みたいなことを前触れもなく言ったりすると「え? それはパパの家に置いてきちゃった。今日はママんちだから明日は持って来られない」とか普通に言っていたりするようです。

 初め聞いたときは、なんて面倒なんだ! と思っていましたが、アメリカ在住6年たった今となっては、子供は両方の親に会えるので、面倒とかいう感覚よりも勝る大事なものがあるのだな、と思うようになりました。簡単にいうと、親の離婚は親の事情であって、子供の権利は侵してはならない、というのがアメリカの考え方です。

子どもの両親はあくまで元の両親

写真:現代ビジネス

 あ、あと、これは全然違う! と思ったのは、日本だと、子持ちの人とお付き合いする場合、もしかしたらいずれは相手の子供の父になる、とか、母になる、とかを一番に考えて「子持ちの人と付き合うって大丈夫? その子の親になれるの?」なんていう会話がすぐさま聞こえてくる感じですが、こっちは、父親/母親はあくまで血縁の両親、再婚相手は両親のパートナーであり「新しいパパ」「新しいママ」という位置づけにはなることは稀です。なので、よく言えば、何度も離婚結婚を繰り返しても子供は混乱しない感じです。新しいパートナーと子供とうまくいくといいな、子供が相手のことを好きになってくれたらいいな、とは思うけど、この人いいパパになるかな、とかママになるかなとか考えるのは逆にすごく不自然に感じる人が多いようです。

 と、まあ、そんなわけで、この彼は元妻と交互に子供と同居(アメリカではこれをコペアレンティングといいます)をしているお父さんでした。ただ、以上のような経緯があり、「同年代の子供がいるからわかるー!」とか「シングルペアレントだからわかるー!」というような共感ネタはほぼありませんでした。とにかくマッチョなタイプで、弱音は吐かないけど文句は多い。なので、私が「子供が思春期で大変」と言っても「うちの子は素晴らしい。よくできた子だ!」と返ってくるし(これ、アメリカあるある)、「シングルペアレントも子供に集中できて良いところもあるよね」と言うと「元妻があんなこと(離婚)を言い出さなければこんなことにはなってなかった」とか、なんとも噛み合いませんでした。

 彼は結婚生活に全く不満がなかったようで、それが、元妻の忍耐の上に成り立っていたとは1ミリも考えた事がなかった、という感じでした。それでも、社会学者、ということもあり、話は面白いし、私の話を興味を持って聞いてくれる部分もあったので、チャットはスムーズに続いていました。

 そしてこの彼、ニューヨーク在住とあったのですが、私の住む都市部からは車で4時間ほど行ったところにあるイサカといういわゆる学園都市に住んでいました。遠い……しかし、稀に見るイケメン……強いて言えば、ジョン・カビラ的な……そして学者(理屈っぽいのに惹かれやすい傾向あり)、4時間なんてなんちゃないぜ! 日本とアメリカでの遠距離も経験済みだし、高速バスもあるみたいだし、頑張るぞ! と張り切っていました。ただ、距離もあるし、子供のスケジュールがあるし、で、そう焦らずに2週間ほどチャットをして、会ってみたい! という話をしました。なんと言っても、その前が超潔癖症、その前はスキャマー、その前は前科持ち……。焦りはしませんが早めに会っておいた方がいいのは確実です。やはりフィジカルなコンタクトは、何よりも早いのです! 百聞は一見に如かず! 

「アジア人に向かってコロナウイルスと呼ぶのはやめて下さい」

2020年1月20日に横浜港を出発したダイヤモンド・プリンセス号。1月25日に香港で下船した客のコロナ陽性が判明し、パニックに Photo by Getty Images

 そんなわけで、彼のスケジュールとすり合わせて、3月の最後の週末3月28日、彼にとっては子供のいない週末にブルックリンで会おうということになりました。そんな話をしたのが3月10日…そしてその1週間ほど前からコロナウイルスでアメリカでも死亡者がではじめたのです。

 私たち日本人の間では、コロナウイルスはダイヤモンドプリンセス号の件もあって1月くらいから情報が入っていたこともあり、かなり早い段階でマスクつけた方がいいかな、でも、マスクつけてるとすぐアジア人ってバレるしな、すごい目で見られるからいやだよね…などと話していました。また、3月の頭頃は娘の学校の校内放送で校長が「アジア人に向かってコロナウイルスなどど呼ぶのはやめてください」とか「マスクは不気味だから、マスクの着用は禁止です」と言っていたのをよく覚えています。

 しかしながら、死亡者数の急激な増加で、なんと、3月16日の月曜日から学校が休校になってしまうのです! いきなり「今からオンライン授業の準備をしますので、しばらく自宅待機」と言われ、嘘でしょー! そんなの不可能でしょ! 無理無理! ちょっと、様子みてみよ~なんて、全く対応不可能とたかを括って「きっとすぐに学校再開するでしょう」なんて言いながら過ごしていたら、なんと本当に1週間後にはオンラインでの授業が始まったのです! 完全に寝耳に水でした。

 娘が行っていたのは公立の中学校。その後すぐにパソコンのない人には早急に無料でアイパッドを支給する、というお知らせが市からきました。そして、その次には地下鉄職員数人が感染し死亡というニュースを受けて「公共交通機関を封鎖します」というお知らせが! 
えええ!? どういう事!? 地下鉄が封鎖!? 高速バスは!? 会社は? お店は? そしてトイレットペーパーがどこにも売ってないーーー(涙)。

 3月28日、私たち会えるのかしら……これいつまで続くの? コロナウイルスって何……。

 ということで思いきり新型コロナに振り回される婚活がスタートしたのでした。その詳細は次回お伝えします。

 【次回は10月12日公開予定です】

ヤマサキ ナナ(ヤンマ産業株式会社代表)

1か月前