ジェンダー不平等政党、日本共産党 都議選候補者を落選させよう!(2) 「ほんとのこと伝えないよね」赤旗 別居親(男性)ヘイトキャンペーン

共同監護制度を見直したオーストラリアが日本に家族法を見直すよう促す

赤旗紙は6月15日と16日に、「海外に見る離婚後の養育」というシリーズのインタビュー記事を掲載した。大阪経済法科大学教授の小川富之氏と、CAPプログラムを日本に広めた森田ゆり氏が登場する。欧米では共同監護の法制度が見直しをされており、それが「世界の趨勢」という趣旨だ。

こういった主張は、欧米から年々日本の親権制度への批判が高まっているという事実を説明できない。そして森田氏が述べているように、「オーストラリアでは、共同監護制度を根本から見直す改正法が2011年に成立」というような発言は、明らかに法改正の趣旨を捻じ曲げて伝える誤報だ。

何しろ、オーストラリア政府は、オーストラリア人の父親が子どもの居場所を尋ねるために、マンションの共用スペースに入って住居侵入で逮捕された前年の事件を受けて、2020年1月に、日本の単独親権制度について懸念の表明しながら、家族法システムを変えるよう促している(https://www.abc.net.au/radio/programs/worldtoday/australian-govt-urges-japan-to-change-family-law-system/11909924)。ちなみに在メルボルンの日本領事館は、「豪州の家族法は、子どもが父母双方と『同じだけの時間』または『実質的に有意義な時間』を過ごす権利を擁護して」いることをホームページのQ&Aで説明している(https://www.melbourne.au.emb-japan.go.jp/itpr_ja/familylist.html)。

こういった言説は、15日の記事でインタビューされた小川氏が親権選択におけるフレンドリーペアレント基準(相手に友好的な親に多い養育時間を付与する)のオーストラリアでの扱いの変化について言及する中で伝えられてきた。それが、アメリカでの現状を説明するはずの森田氏によれば、先の「オーストラリアでは、共同監護制度を根本から見直す改正法が2011年に成立」という表現に変化する。

誇張が誇張を呼んで出どころもわからないままデマに変わる一例だ。それを赤旗紙は何の検証もなく事実として垂れ流している。

「日本は共同監護制度」のウソ

日本の共同監護制度の立法事実がない証拠として、森田氏は民法766条で協議離婚での共同監護が定められているという。しかし民法766条には「共同監護」という言葉はない。赤旗の企画は、法律家の小川氏が批判されない程度のすれすれの法解釈をし、そこから法律家として批判されない森田氏があり得ない解釈を導き出すという構成だ。

司法による共同親権の判断が可能になった海外でも、裁判所による親権や養育時間の不公正さに対して父親たちが声を上げて共同親権を実現していき、それに対して女性への家庭内暴力に配慮するようにとの運動もあり、それぞれの運動が時に応じて法改正に影響を与えてきた。ただ欧米でもかつて単独親権が婚姻外に強制されていた。それが共同親権に転換していって、再び単独親権制度に戻した国はどこにもない。

森田氏のインタビュー記事では「別居親から暴力 子どもが被害者に」という小見出しがある。彼女の想定は加害者が男性に限られる。しかし、子どもへの暴力の加害者の割合で一番高いのは実母だ。そして、現在の日本の単独親権制度においても、親権者が親権のない親を会わせない権限がある、などという法的根拠はない。こういった言説は、「男が子どもに会いたがるのはおかしい」「子育ては女の仕事」という古い偏見を掻き立てることで成り立っている。

読者は「会わせるかどうかは女が決める」「会えないのは男に原因がある」という結論に連れていかれ、システムの問題ではないと受け止める。見え透いた誘導だ。

なにしろ、日本では婚姻外の単独親権は強制されているので、争いたくなければどちらかの親が譲るしかない。それが親権者として適正かどうかとは関係ない。協議離婚で協力できる親がいたところで、司法が女性を93%の割合で親権者にすることを「ジェンダー平等」とも呼べない。海外では通常離婚に裁判所が関与するが、共同親権・共同監護(アメリカであれば共同の法的監護、身上監護)の法制度が広まってきたのは、司法における単独親権制度の強制がまさに問題とされてきたからだ。

あまり赤旗で見ないけど、日本共産党は、海外に性役割に基づく「日本版ジェンダー平等」=単独親権制度をアピールしているのだろう。

海外からの批判は、男性は加害者なので排除せよというものではなく、日本の親権法が、国際水準から見て著しく未整備で不公正なことが原因だ。都議選で日本共産党が伸びれば、さらに日本は国際社会から孤立化するだろう。(つづく。宗像 充 2021.6.28)

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