ディオールの撮影協力&エルメスの専属調香師が監修した超本格「調香師映画」 「パリの調香師 しあわせの香りを探して」を採点!

https://news.yahoo.co.jp/articles/45c0d82b0e1e03641c0e1d496ecab70ca49ae705
1/19(火) 17:12配信

文春オンライン
〈あらすじ〉

ディオールの“ジャドール”ほか、数々の香水を作った天才調香師のアンヌ(エマニュエル・ドゥヴォス)は、4年前に極度のストレスから嗅覚障害に陥り、地位も名声も失い、高級アパルトマンで孤独な日々を送っていた。出張のために雇った運転手のギヨーム(グレゴリー・モンテル)に、自身の無礼な態度をたしなめられたアンヌは、戸惑いながらも次第に心を開いていく。2人で協力して仕事をこなしていくうちに、アンヌは香水作りへの情熱を取り戻す。
〈解説〉

© LES FILMS VELVET – FRANCE 3 CINÉMA

娘の共同親権を失いかけている不器用な男と気難しい天才調香師が出会い、それぞれに再生するヒューマンドラマ。ディオールが撮影協力し、エルメスの専属調香師がアドバイザーとして参加した。監督・脚本は本作が長編2作目となるグレゴリー・マーニュ。101分。

中野翠(コラムニスト)★★★☆☆調香の世界というのが珍しく、対照的な世界に住む男女という設定もいいのだが、主演の二人にもう少し華が欲しかった。

芝山幹郎(翻訳家)★★★☆☆調香師の特異な体質や技能をもう少し深掘りしてほしかった。階級対立という紋切型を避けられたのは、主演男女の腕か。

斎藤綾子(作家)★★★☆☆香水を生みだす事を調香と思っていたので、悪臭を隠し誤魔化す技術もある事に驚いた。男女の信頼と友情の篤い物語。

森直人(映画評論家)★★★☆☆不器用な大人達の人情系バディ物。拗らせ方などおなじみの公式だが、仏映画らしい抒情を湛えた描写の美が随所にある。

洞口依子(女優)★★★☆☆「鼻」に徹した主演女優。憂鬱とコメディの柔らかなデュオは懐かしい匂いを呼び覚ます。フランスらしいエスプリ。

『パリの調香師 しあわせの香りを探して』(仏)
1月15日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開
https://parfums-movie.com/

「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年1月21日号

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