「単独親権は違憲」提訴で離婚専門弁護士に聞いた。親権制度、日本は特殊?

どうして海外で子どものために共同親権が採用されているのか、掘り下げない矛盾含みの記事です。
単独親権制度で暴力が防げているという事実もまったくなく、この弁護士は単なる印象論です。
離婚弁護士の言う「子どもの利益」は「弁護士の利益」と置き換えるとよくわかります。

https://news.yahoo.co.jp/articles/51db460ecf3c4234c288d3c2232ba492379aa12e?page=1

11/27(金) 7:30配信

Forbes JAPAN

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日本では離婚の際、父、母いずれか1人が親権を持つ「単独親権制度」がある。

しかし、海外では離婚後も父、母「両方」に親権が託される「共同親権制度」を採用している国が多いことを知っているだろうか。

日本ならではのこのシステム、「単独親権制度」をめぐり、この10月21日に裁判が起きた。離婚によって親権を失った30~50代の男女6人が、東京地裁に提訴したのだ。

ここでは離婚の際の切実な問題である「親権」について、フェリーチェ法律事務所所長、後藤千絵氏にご寄稿いただいた。

後藤氏は離婚・DV・慰謝料・財産分与・親権・養育費・面会交流・相続問題など、家族の事案をもっとも得意とする弁護士だ。

私の事務所では女性を中心に年間300件、のべ3000人の相談に乗っていますが、離婚問題で最もこじれることの一つが「親権」です。 『クレイマー、クレイマー』『ジュリアン』など、離婚、親権を扱った名画が作られ続けているのも、時代を問わないそんな状況を映しているのではないでしょうか。

中には、離婚協議をスムーズに進めるために、親権と監護権を分属させるケースがあります。ここでは、そのメリットやデメリットについてまとめてみました。

身上監護権、財産管理権……「親権」にもいろいろ

・親権とは

親権は、未成年者を監護、教育して財産を管理するために、父母に与えられた身分上および財産上の権利及び義務です。

親権には以下の3つの内容があります。

1.身上監護権:子どもの身の周りの世話をし、躾や教育を行う。

2.財産管理権:子ども名義の預貯金等の財産管理を行う。

3.法定代理権:子どもが何らかの契約の当事者となる際に、子どもの代理として契約を締結する。

日本においては、離婚する際にどちらかの親を親権者として離婚届に記載することとなっています。離婚では、必ず父母どちらかに親権者を決定しなければいけない仕組みとなっているのです。

「単独親権は違法」と提訴

日本は離婚した際に、父母どちらか一方が親権を持つ「単独親権制度」を採用しています。

しかし実は海外においては、離婚後も父母の両方が親権を持つ「共同親権制度」を採用している国がとても多いのです。

この単独親権制度を巡り2020年10月21日に、東京都、群馬、神奈川、山梨の30~50代の男女6人が東京地裁に、国に1人当たり150万円の損害賠償を求め提訴しました。

単独親権制度は憲法が定める法の下の平等や、幸福追求権に反するとし、「虐待などの特殊なケースを除き、離婚後も両親が共同で子どもの成長を見守るべきだ」と主張しているのです。

原告の6人は、離婚後相手方の強制的な連れ去りやDV(ドメスティックバイオレンス)などが原因で子どもと離れ離れになり親権を失ったとのことであり、とても切実な訴えであると思います。

※参考元:2020年10月21日共同通信

面会交流が実施されずに親子の交流が絶たれるケースも

単独親権のデメリット? 「面会交流」が実施されないことも

共同親権とは、「子に対する親権を父母の双方が持っていること」又は「父母が共同し、合意に基づいて子に対し親権を行うこと」を指します。

日本が採用している「単独親権制度」では、どちらか一方が親権を持ち、他方は面会交流や養育費について取り決めた内容に従い、養育の義務を果たすこととなっています。

とは言え、現実には、親権を取れなかった側の親は子どもとのつながりが薄れていき、面会交流が実施されずに親子の交流が絶たれるケースが多く、養育費不払いの原因の一つとなっているとも指摘されています。

実務的にも、このようなケースは非常に多く、単独親権制度の限界だと言わざるを得ません。

一方で、離婚後も一緒に子供を養育する「共同親権制度」であれば、この問題を解決する一助となる可能性が高いため法改正への期待が高まっており、前述の訴訟もこの流れの一環ではないかと推測されます。

「共同親権制度」、養育する権利は片方に

共同親権においては、子供を養育する権利を両方の親が共有します。

具体的な内容については各国の法律によって異なっており、共同親権をどのように行使するかも個々の事案により変わってきます。

例えば、養育に関する意思決定を双方の親がその都度協議して進める方法もあれば、タイムスケジュールを決めて養育自体を分担する方法もあるのです。

タイムスケジュールを決めるケースでは、1週間、1カ月というような単位で子供が父母の家を行き来する方法や、平日は一方の親の元に住み週末は他方の親の元に住む方法などが用いられています。

法務省の調査によれば、インドおよびトルコでは日本と同様離婚後は単独親権のみが認められていますが、その他の多くの国では単独親権だけでなく共同親権も認められているとのことです。

運用には国ごとに差異があり、

・裁判所の判断等がない限り原則として共同親権としている国:ドイツ、オーストラリアなど

・父母の協議により単独親権とすることもできる国:カナダのブリティッシュコロンビア州

・父母のいずれもが、それぞれの親権を単独で行使することができる国:イギリスのイングランドおよびウェールズ、南アフリカ

などと判断が分かれています。

なお共同親権制度を採用している国は以下です。

アメリカ(ニューヨーク州、ワシントンDC)、カナダ(ケベック州、ブリティッシュコロンビア州)、アルゼンチン、ブラジル、メキシコ、インドネシア、韓国、タイ、中国、フィリピン、イタリア、イギリス(イングランド及びウェールズ)、オランダ、スイス、スウェーデン、スペイン、ドイツ、フランス、ロシア、オーストラリア、サウジアラビア、南アフリカ

※参考元:離婚後の共同親権について― 離婚後の子の養育の現状と共同親権に関する議論 ―参議院常任委員会調査室・特別調査室

共同親権制度が持つ穴

問題点もある? 共同親権制度導入

少子化や共働き世帯の増加、父親の育児参加など、子どもの養育を取り巻く環境は大きく変わってきています。

これらを背景に離婚時の子供に関する問題は深刻化を増し、一方親の連れ去り、訴訟で虚偽のDVを訴える行為など、問題のある行動は現実に増えつつあります。

このような事態を打開するためにも、共同親権制度への移行が求められているという声がある一方、共同親権制度となったとしても父母間の対立は根本的には緩和できず、共同での養育の意思決定は実際には容易ではないため、争いが日常化することでかえって問題が悪化するという意見もあります。

また、共同親権制度のデメリットとしてDV(ドメスティックバイオレンス)、児童虐待などの問題はけっして解消されないという点も指摘されています。

つまり共同親権の場合は、子どもに関する重要事項は父母の間で協議し決定するプロセスが必要となるため、たとえ離婚しても接点を持たざるを得ず、DVなどの被害の継続や拡大につながりかねないと懸念されているのです。

「子の利益」に資する法制度を

上記のような問題点を踏まえ、共同親権制度の是非は「子の利益」に適うかどうかを軸として、今後、実際に導入された場合のメリット・デメリットについて具体的に議論を重ねるべきでしょう。

実務的な観点からすると、現段階では、共同親権制度のデメリットは大きいと感じざるを得ません。離婚して親権を取っても、DVやモラハラ傾向の相手は必要以上に干渉してきますし、片方の精神的負担が大きいと危惧せざるを得ないからです。

しかしながら、今後、議論を重ねたうえで充実した法制度が整備されれば、「子の利益」に資する可能性も大いにあります。

父親と母親に愛されて育ったという記憶は、子供にとって自己肯定感を高め、その後の人生に多大なる影響を与えることは紛れもない事実です。

たとえ離婚したとしても、父親と母親として子供を愛することは可能です。

共同親権制度は、その意味で、子の利益に貢献する可能性を多いに秘めた制度だと思います。

Forbes JAPAN 編集部

3か月前