連れ去りがもたらす後遺症

ダンさんは、進める会宛に、片親親権であまり人に共有されない悩みを送ってくださいました。その2回目です。

子どもとは月に2度会っている状況ですが、現在の社会の側の偏見の中、さまざまに親子関係で気になる点があり、レポートしてくれました。

『面会交流報告書』

調停、裁判を通じて子供と会った後は毎回、裁判所に「面会交流報告書」と題した報告書を提出していました。子供の成長の事、必要な事、気づいた事などを記していました。

この報告書は裁判所を介して相手方にも見てもらっていました。

〈裁判中は直接相手方に連絡が取れない為です。〉

以下はその一部です。

 

『欲しいもの』

〈リュックサック〉

小学校4年の時、面会交流中に同じ年代の子供が背中にバックを背負っているのをじっと見ているので「どうしたの?」と聞くと、「僕も欲しい。学校に持っていく物が多い時はお弁当、水筒、体操着、教科書をリュックサックと手下げバック2つに分けて持っていく。友達は大きいバック一つに入れて持ってきてるから両手が空いてる」と。それもそのはず。その時子供が使っていたのは保育園の年中の時に一緒に買ったリュックサック。今はもうかなり小さいはずです。面会交流報告書にこの事を記し、相手方にお願いしました。が、翌月の面会交流時に子供に聞いても買ってもらっておらず、一緒に買いに行きました。

この間子供は友達を見て羨ましく思ったんじゃないかな。

その他に服、帽子、サンダル、靴など

お母さんは、しつけのために欲しがるものをすぐに買い与えないのか、小さくなってしまったことに母親が気づけなかったからか、あるいは、父親経由でお願いされたことが嫌だったからか…。

何故子供に買ってあげないのか。

時が経つにつれ、子供は欲しいものを父親に話すようになりました。

もう子供の中では、お母さんにお願いしても叶わないので、自然と父親にお願いするようになったのか。父親の方が親身になって選んでくれると思っているのか…。

嫌な言い方になるかもしれませんが、それが毎回のこととなり、母親も、買わなくても父親が買ってくれると、見て見ぬ振りをしてるのかもしれない、と思ってしまいます。

 

『医療、成長に関係する緊急を要すること』

〈自転車〉

子供は2ヶ月近くスポークの折れた自転車に乗っていた。もしスポークが車体に挟まり転んだら大怪我になってしまうだろう。(参照;前回のレポート)

〈運動靴〉

靴がほころび汚れていたので買い替えに行きました。靴のサイズを測り新しい靴を履いてジャンプした時に子供が「パパ、靴の中でパーができる。」と。私は悲しくなりました。

店員さんから「靴の中で足の指が詰まると子供さんの成長にも影響します。こまめに買い替えてください。」とアドバイスがあり、靴の買い替えが必要な時期が来ると母親にお願いしていましたが返答はなく、私が主に買い替えています。

〈スキッ歯〉

見た目は大切です。将来マイナスにならない様に今のうちに治療させたい。こちらで費用を払う用意はあると連絡しても返答がありません。(このスキッ歯が爪を噛む事による歯の変形だとしたら、精神的に追い込んでいるのではないかなと思ってしまいます。)

〈弱視〉

幼少の頃より弱視でした。小学校5年生の面会交流時、メガネ屋さんの前に視力検査機があり測ると1.0と0.8でした。子供が以前通っていた眼科の先生に相談したところそこまで回復していれば弱視は改善している可能性があるので一度連れてきてください。と言われ何度か母親に連絡するも返信なし。未だに(現在中学1年)眼科に連れて行ってもらっていないようです。

〈躾〉

小学校5年から面会交流として一緒に旅行に行けるようになり、挨拶のし方、焼き魚の骨の取り方、お茶碗に付いたご飯の食べ方、身体の洗い方、中学生になったので下半身の洗い方を教えています。

〈叱り方〉

たまにしか会えないので、叱ることで嫌われてしまうのではないかと気にしてしまいます。

今の状況では、教育のため叱ることよりも、嫌われてしまうのではないかと考え、ストッパーがかかり 甘くなってしまいます。 そして何より、このわずかな会える機会に、子供には笑顔でいてほしいし、笑顔でバイバイをしたいと思うのです。

また、叱った後のフォローも大切だと思うのですが、それができません。普段の生活の中でそばにいることができれば、叱ったあと子供が同じような場面でちゃんと出来るようになっていたら、すぐに誉めることもできるのに。それが今は叶わない状況です。

「叱られる→改善→誉められる」という状況を作ることが出来ず、叱ることに躊躇してしまいます。

〈爪を噛む癖〉

前回のレポートでも触れていますが、今回は小学校5、6年生当時の担任の先生に宛てた手紙を紹介します。

『今回手紙を書きましたのは子供の指爪の長さが気になり、先日「爪のクリニック」に行って来たことについてです。ドクターから「爪を噛む事によって短くなったんだね、このまま噛み続けていたら指先がズングリムックリの指になり格好悪いぞ。小学生のうちなら間に合うから1ヶ月間爪を噛まないでこのまま伸ばすんだよ。爪の先が白くなるけど徐々にピンク色に変わるから」と言われました。

4月17日から伸ばし始め、少しずつ伸びてきました。

先日子供から、墨を使って絵を描く授業があり、その後爪の間に墨が入って落ちないんだよと聞きました。処置として、爪ブラシを強くしないで優しく軽く洗う方法、髪を洗う時に一緒に洗ってしまう方法を教えました。普通に髪を洗う時は指の内側の柔らかい所でもみ洗いするけど爪の間を洗いたい時は爪を軽く立てて洗ったら落ちやすいと話しておきました。

爪の伸ばし始めは何かと支障が出ることがあると思います。爪の長さがある程度の長さになるまでは、指先の白い所が多く見えると思います。その事で不衛生だと思われるようなことにならぬ様報告させていただきました。

クリニックに行ったことは母親にも連絡をしてあります。

母親からは、以前に比べるとここ最近は随分爪噛みは減ってきている、と聞いています。連れ去り後(犯罪行為)面会交流の日にちが増え、ようやく精神的に安定したのではと思ってはいますがまだまだ小学校6年生、不安定な時もあろうかと思います。

私、母親共に気をつけていきますが、先生の前で爪を噛むような様子があったときには今回の報告を参考に注意いただけたらと思っております。

またそのような時は精神的に不安定かもしれませんので何かありましたらご連絡お願いします。

 

通知表については、生活態度 :友達に思いやり〜(1年〜4年)、相手の立場や意見を尊重し、協力し合える(5年)の評価が1年生から4年生までは▲でしたが5年生では◎になっています。

ご飯の食べ方に関しても、お茶碗の淵に残ったご飯を箸の先にお味噌汁などを付けて取り、食べ残すことなく随分上手に食べることができるようになりました。』

 

単独親権では、緊急を要する事も相手方の了解がないと治療に行くことすらできません。

指爪のクリニックは母親には事後報告で行きました。

当時の担任の先生の手紙には建前上この様に書いていますが、実際は「勝手に連れて行くなと」返事が帰って来ました。

子供が聞いたらどう思うでしょう

子供は家に帰ってたら病院に連れて行ってもらってよかったねと言ってもらいたいだろうし、指爪大丈夫?と聞いてもらいたいんじゃないかな。

あれから1年が経ちやっときれいな爪とシュッとした指になりました。会うたびに爪を切らせ形成した甲斐があって良かったです。

私だけでなく、家でも気にかけてもらえてるかな。子供にはお風呂上がりは爪が柔らかくて切りやすいと教えました。私が子供の頃に家族から優しく教わった事を伝えました。

※東京都では子供の医療費は無料です。

 

『共同親権』

「連れ去った者勝ち」…… 理不尽で仕方がないです。

なぜって、ずーっと考えても、今の日本の法律ではこの状況が変わらないのなら、理不尽なことをされた側が、愛する我が子のために堪え、連れ去った側に共同親権という歩み寄りをするしかないのか?

もう子供も中学生になり、いろいろ分かると思います。いや、分かっていると思います。

子供がこのまま、離れ離れではあるけれど、両親の事を大好きと思い続けられるように、お母さん歩み寄ってもらえないかな。前回レポートの戦友になってもらえないだろうか。

どうか、子供の少年時代の思い出が、両親の板挟みで悩んだことではなく、それぞれの親と楽しく過ごせたという記憶として残りますように。(2020.7.14)

 

 

3年前