愛している人がいるなら「とりあえず結婚しちゃえば?」【古市憲寿×SHELLY】

離婚ホヤホヤのリアルな感想が聞きたい。実際、いろいろ大変でした?

イラスト/死後くん

社会学者の古市憲寿さんが、世の女子を悩ませる“結婚”の正体を暴く!? 今回は昨年11月に離婚を発表したばかりのSHELLYさんと対談! 前向きなスタンスに注目です! 【古市憲寿さん】人生相談はこちら

ダメだと思い込んでいたけど離婚が正しい選択でした

■古市さん(以下・古) 「最近、離婚されたそうじゃないですか」 ■SHELLYさん(以下・S) 「な、なんで知ってるんですか!?」 ■古 「みんな知ってますよ(笑)」 ■S 「ですよね~(笑)」 ■古 「前から夫婦生活が上手くいってなかったんですか?」 ■S 「それが、喧嘩が増えたわけでもなく、不倫のような決定的な原因があったわけでもなくて。最初に向こうから離婚を切り出されたときは、タチの悪い冗談なんじゃないかと思いましたもん」 ■古 「相手の意思を聞いても、簡単には受け入れられなかった?」 ■S 「はい。『彼の間違った考えを正そう!』と思っていたし、家族を繋ぎ止めるために頑張っていたんですけどね。こうして実際に離婚してみると、彼の判断が正しかったことに気づきました」 ■古 「なんだか、数年前よりも顔がイキイキとしてますもんね」 ■S 「よく言われます(笑)。やっぱり一緒に住んでいると、家事育児を手伝って欲しいとか、いろいろ期待してストレスが溜まってしまうけど、一人だと自分でやるのが当たり前だし。子どもがお父さんの家に泊まっている期間は、自分の時間も持てるので。あのまま無理に結婚生活を続けていたら、お互いのことが大嫌いになっていたかもしれないし。そうなる前に、冷静に話し合って別れることができたのは良かったですね」

イラスト/死後くん

■古 「円満離婚というか、今でもお子さんを共同で育てるパートナー関係が保てているわけですね」 ■S 「そうですね。ただ、海外は共同親権が認められている国が多いから親同士で連携が取りやすいんですけど、日本は難しい部分もあって。その気になれば、親権を持つ私が勝手に子どもを連れて引っ越したり、独断で教育方針を決めることもできるんですよ。いや、しませんけどね(笑)」 ■古 「そういったハードルがあると、結婚することにリスクを感じて尻込みしちゃう読者も多そうです」 ■S 「ですよね! だから、もっと日本もいろんな家族の形を認める制度を作って欲しいなと。とはいえ、私たちは離婚届にサインをした後に笑顔でハグをしたくらいだし、世間のイメージほど大変な思いはしていないんですよ。結婚したことは間違いじゃなかったし、離婚が失敗だとも思っていません。だから、もし愛している人がいるなら、『とりあえず結婚しちゃえば?』と言いたいですね」 ■古 「いやあ……SHELLYさん、かっこいいですね。素敵です」 ■S 「いやいや、離婚したからといって、気を遣ってるでしょ!?」 ■古 「違いますよ(笑)。精神的にも経済的にも自立していれば、どんな選択をしても幸せに向かっていけるんだなと思いました」

【SHELLY】 1984年生まれ。神奈川県出身。14歳の時にスカウトされ、芸能界入り。モデルとして活動後、司会、ラジオDJとして活躍。仕事を通じて知り合った男性と2014年に結婚。二人の女の子を授かる。2019年11月、離婚が成立したことを発表する。Youtube「#結婚はこのままでいいのか!?TV」出演中。

撮影/Maciej Kucia(AVGVST)

’85年東京都生まれ。社会学者。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)などで注目される。

4年前