森雅子法相は28日の閣議後記者会見で、離婚相手から養育費を受け取れないひとり親家庭を対象にした養育費立て替え制度について「ぜひ法制化したい」と述べ、法務省内で検討を進める考えを示した。
養育費の不払いについて、森氏は「子供の健やかな成長に非常に重要な影響を与える問題だ」と指摘。加藤勝信厚生労働相と打ち合わせを進めており、調停や公正証書などで支払い義務が確定しているのに養育費が支払われていないケースについては、国の立て替えを検討する意向を示した。
森氏は27日夜、自民党議員や民間団体のメンバーから、養育費立て替え制度の法整備などの要望を受けた後、有識者で構成する勉強会の初会合を開催。「フィンランドには、国が立て替えてシングルマザーのもとに養育費を届け、子供が貧困に陥らないようにする制度がある。素晴らしいと思った」と語った。
厚労省の平成28年の調査によると、養育費については、取り決めがないだけでなく、あっても支払いが続かないケースもあり、実際に受け取っている母子世帯は全体の24%にとどまる。
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