東京家裁殺人事件 逮捕の夫がSNSで不可解な投稿

東京・霞が関の東京家庭裁判所で、離婚調停のために訪れたウィルソン香子さん(31)が首を刺されて死亡した事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された米国籍の夫のものとみられるSNSで、昨年9月以降「妻と息子が姿を消した」「息子は誘拐された」などと不可解な投稿が相次いでいたことが21日、分かった。香子さんは投稿と同時期の昨年8月、警視庁に「夫が精神的に不安定」と相談していた。

SNSには夫個人のものとみられるフェイスブックと、息子の捜索を訴えるためとみられるツイッターとフェイスブックがあり、家族3人で東京ディズニーランドを訪問した写真などが投稿されていた。

最初にツイートされたのは昨年9月6日で、「息子と母の香子ウィルソンと私は東京在住」「妻を見つけるために友人、妻の同僚や家族、米国務省と協力している。情報があったら欲しい」などの投稿があった。

同21日からはフェイスブックに移行したが、トーンは一変。「2歳の息子は8月30日に誘拐され、妻も行方不明。地方自治体、FBI、米国務省は見つけることが出来なかった。情報があれば連絡して」。同10月27日には「彼らを見つけたと思う。私と家族を助けてくれた皆さん、ありがとう!」と感謝したのを最後に、投稿は途絶えていた。

凶行が起きてしまったのはこの5カ月後。警視庁は容疑を殺人に切り替え、夫の刑事責任の有無についても慎重に調べている。

6年前